[012]アメリカインディアン

スペインの女王の命を受けて、1492年大西洋を横断したコロンブスは発見したアメリカをインドと間違えた。そこにいた先住民をインディアンと呼んだため、現在でもその名が生きている。アメリカに住むインディアンであるからアメリカインディアンと言う。

アメリカの先住民だからネイティブアメリカンと呼ぶ動きがある。しかし、当のインディアンは自らをインディアンと呼んではばからない。そこにはアメリカインディアンと白人の差別と略奪と虐殺の長い確執の歴史を忘れないという強い意思があるからだ。「アメリカインディアン」は差別用語である。

西部劇には必ず登場するインディアンは、野蛮であるけれど、いきることに真摯であった。無益な戦いはせず、部族間の争いはあったけれど全滅に追い込むような事はしなかった。自然とともに生きてきたのである。

今のインディアンはどういう生活をしているかというと、普通の生活をしている。日本の時代劇が過去のものであると同じように西部劇は過去のものだ。しかし、生活は楽ではない。表向きは差別はなくなったかのように見えるが、そこには過去の重い傷跡があるのだ。

アメリカはインディアンに対し気を使っていたと思う。日本に紹介されるインディアンはテレビや本からでしかないが、あのローンレンジャーや、名犬リンチンチンでは少なくとも悪者ではないし、それどころか正直で素朴な善人に描かれている。「キモサベ、インディアンウソツカナイ」

ところで、アメリカインディアンは、我々東洋人と深い関わりがあるらしい。その昔、氷河時代の終わりごろモンゴル族の一部がアメリカ大陸へ移住していったらしいのだ。そういえば顔つきは東洋人のようでもあるが・・・

【追記:ユキキ様】
ネイティブアメリカンのほとんどの人たちはインディアン部落にすんでいるようです。いかなる州に住んでいても、州の法律下ではなく、連邦国政府によって保護ざれていて、連邦国の法律&管理のもとに生活しているようです。

そのため、例えば、カリフォリニア州の関してですが、カリフォリニアは賭博は法律で禁じられているようですが、インディアンの部落ではそれが許可されています。ので、ネイティブアメリカンが経営するカジノも何カ所かあり、ここでは、ネイティブアメリカンが白人を使うと言う例も珍しくありません。

一度サンディエゴのケーキ教室で、ネイティブアメリカンの人たちに会ったことがあります。バスに乗ってケーキ作りを習うために集落からやって来たと言っていましたがその風防は、100年前の日本人をカラーで生で見ているようにも思えました。着ているものは、民族衣装で、髪形は真っ黒の髪(今の日本にはあまり見ません。)当たり前ですが、アメリカの教育を受けているので、話す言葉は普通の英語でした。しかし、私は何か不思議な親近感を覚えました。