[014]放射能

東海村で起きた事故は、原発事故ほどの被害は無かったですが、そのあり方について大きな疑問を投げかけたと思います。

さて、事故のニュースで出てくる言葉に「放射能」「放射性物質」「放射線」と色々出てきますが、この言葉は似ているけれど意味はそれぞれ違うんですね。

「放射性物質」と言うのは、ある一定の条件を与えると、中性子線やガンマ線などの電波のようなものを放射する物質を言います。自らの成分を放射してより安定した物質になろうとします。

放射された中性子線やガンマ線は「放射線」と言います。これは人体の細胞に重大な影響を与える事が多いです。

「放射能」と言うのは、放射線を出す事のできる能力をいいます。

プルトニウムは「放射線」を出す事ができる「放射能」があるので「放射性物質」である。とこのようないい方をします。

東海村の事故では沈殿槽で臨界が起き、大量の放射線が発射されました。それを浴びた作業員は重態となっています。この事故時に排気された気体の中に放射性物質が混ざりました。これは空気中に浮遊し、放射線を撒き散らします。だから、室内待機して外に出ないように、また窓を明けたり換気をしないような勧告が出たのです。

幸い排気口からの放射性物質は微量で、農作物や家畜、人体への影響はほとんどなかったのが不幸中の幸いです。しかし、東海村では以前として風評被害に悩まされる人が多いのも事実で、観光事業者が倒産に追い込まれるなど深刻な問題となっています。