[086]湖と沼と池
茨城県には霞ヶ浦があります。JR土浦駅の東側に位置し、これは一応「湖」です。土浦駅から戻ること3駅。JR牛久駅の西側には牛久沼が横たわっています。これは「沼」です。
一般には、水深が5m以上あって、水生植物が岸辺から中に入りこめないものを「湖」といい、水深が浅く、水生植物がいたるところに生えているものを「沼」と称します。
しかし、両者に本質的な違いはなく、地形学的には「沼」は「湖」の一形態として扱っています。湖に堆積物がたまり、沼となり、やがて沼地となって湿地、草原と変わっていきます。
霞ヶ浦も水深が浅くなり、そのため太陽光の熱で水温が上がり、富栄養化が進んで水質が問題になっていますが、これはいずれは陸地となるための自然の成り行きといえるものです。堆積物をしゅんせつし、水質を保全するのも良いですが、自然にまかせ湿地になるのを見守るもの、自然保護かなと思ったりもします。
さて、では「池」はなんぞや?ということですが、これは「湖」とも「沼」ともいえないものをいうそうです。結構いいかげんです。
私見ですが、何か目的を持って建造されたもの、あるいは昔からある利用価値のある水源を「池」と呼ぶような気がしますがね。