[117]カムシャフト

クルマのエンジンのハナシです。

DOHCとかSOHCとかよく聞く。DOHCはダブルオーバーヘッドカムシャフト、SOHCはシングルオーバーヘッドカムシャフトのこと。今のクルマのほとんどがどちらかのエンジンを搭載している。

DOHCは吸気側と排気側にそれぞれ別のカムシャフトを設けたもの。SOHCは吸気側と排気側の両方を一本のカムシャフトでまかなう方式。

DOHCの方が、吸排気系の効率が良く、一般に高性能エンジン向きだということになっているが、実際市販車レベルではその方式による違いはほとんど無い。DOHCの方が高性能だというイメージがあるため、高出力エンジンはDOHCを採用することが多い。要するに売るためにDOHCを採用する。

たとえば同じクルマでも搭載されるエンジンによって馬力が違うことがある。SOHCの場合125馬力、としてこれがDOHCになると160馬力になったりする。もちろんこの数字は確かで、乗ってみればその違いは歴然。

ところがエンジニアに言わせれば、今の技術力ではSOHCだって160馬力を出すことは簡単にできるそうだ。それをやるとDOHCとの差がなくなって売れなくなるのでやらないだけ。SOHCのほうがシンプルで安上がりなんだけど。

ところで今でもアメ車の一部ではOHVと言うエンジンを搭載している。これは旧態依然としたエンジンだが、アメ車の場合大排気量で馬力を得るのでこれでも十分なのだ。DOHCとかあSOHCエンジンというのは高回転で馬力を得るシステム。OHVエンジンが悪いということは全く無い。