[234]キヨスク

KIOSK(キヨスク)というと語源はロシア語のように思えますが、由来は「あづまや」を意味するトルコ語のkiushkともラテン語のkushkともいわれています。つまりよくわかっていないようです。けれども、いまや「便利な小型売店」として世界的な通用語になっています。そうなった時点で語源なんてどうでも良くなってしまう。

JRがまだ国鉄といわれていた頃、駅の売店は鉄道弘済会というところが運営していました。キヨスクに名前が変わったのは1973年の8月1日。27年前になります。当初はロシア語だと広報していたように記憶していますが。いずれにしてもキヨスクは通勤通学客にとって便利で欠かせないものでした。

国鉄が分割民営化によりJRとしてスタートしたのが1987年。JR東日本の場合、最初7兆円以上の債務を継承したにもかかわらず、これまで一度も運賃を値上げすることなく、すでに2兆円近く債務を返済しています。財政再建の為の民営化ですから、今のところ成功と言えるでしょう。

その頃は、公社といって国の管轄による法人が3つありました。電電公社、専売公社、そして国鉄です。それらはほぼ同時期にNTT、JT、つまり3公社が全部民営化をしています。しかし、NTT、JTの2つとJRは決定的に違う点が1つあります。NTTは、民間会社になって一部上場していますが、株を売ったとしても3分の1を国が保有するということが法律に明記されてます。つまり民営といっても特殊法人です。

更にJTに至っては、法律上、株の2分の1を国が持つということになってますから、NTT以上に特殊法人であって、半官半民であるといっていいと思います。その点JRの場合は、全ての株を放出して、国は関与していません。NTTやJTがなんとなくお役所のような雰囲気があるのもこのような背景があるせいかもしれません。

さて、キヨスクは最近不振です。なんでも駅構内に設置されたコンビニが好調で、それにおされ気味なんだそうです。駅構内のコンビニは大手セブンイレブンに匹敵あるいはそれを超えるほど勢いがいい。最近ではユニクロが駅構内に出店するらしいですし、キヨスクもおちおちしてられません。時代にあった様変わりが要求されているのかも知れませんね。