[438]ウコッケイ

2013年5月11日

桃太郎が鬼ヶ島に家来として連れて行ったのは、サル、キジ、犬ですが、これらの動物は人が戦をする時に必要な能力の象徴だと私は思っています。サルの機敏さと理知、犬の一途な忠誠心、そしてキジは食料としての兵糧。違いますかね?

さて、日本で長く生活に密着している家畜(家禽)にニワトリがいます。ニワトリの祖先はキジであります。大昔は、キジを捕獲し食料とし、その卵は貴重な蛋白源として重宝してきたことと思われます。人はそのキジを飼いならし、それが人間の役にたってきたニワトリの歴史でもあります。

最近注目を浴びているウコッケイもニワトリの仲間。ウコッケイは江戸時代初期に中国から渡来したと考えられておりますが、原産地がインドともインドネシアともいわれ、正確なところはわかっておりません。

全身が白の柔らかい羽毛で覆われているので別名シルキーともいわれますが、トサカや足は黒っぽく、皮膚も濃い灰色をしておりその骨や内臓も黒い色をしているといわれます。烏骨鶏の名がつく所以でもあります。

ウコッケイは、昔からこの卵、肉、血液が病気に良く効くと言われており、漢方薬の原料にもされていります。どうもその効果の原因は、この黒い色にあると予測されていますが 詳細は不明です。

徳島市八万町のすだち栽培農家では、ウコッケイを使ってすだちの害虫や雑草を駆除する農法に取り組み話題になっています。スダチ農地にウコッケイを放し飼いにして害虫や雑草を捕食させようとするものです。ウコッケイは雑草の根まで食べることから除草効果が大きく、害虫も「ハダニ」以外はなんでも食べるため減農薬栽培ができ、すだちの品質も高というものです。またその卵は高価で取引されるので、農家には大きな副収入となり一石二鳥とのこと。