[458]牽牛と織女の逢引
牽牛ひこ星ことわし座のアルタイルは明るさは0.8等級、太陽からの距離は約16光年です。16光年というと光の速さで飛んで16年かかる距離です。時間の単位ではありません。大変長い距離のように思えますが、広い宇宙ではくっついているといえるほど近い距離です。
ちなみに太陽に一番近い恒星はアルファケンタウリで約5光年弱です。
アルタイルは自ら光っている恒星で、大きさは太陽直径の約2倍弱。わずか7時間という速さで高速自転していますので、遠心力でみかんのように横方向につぶれた形をしているとされています。ちなみに私たちの太陽の自転は約25日です。
織女おり姫星のべガは0.0等級の明るい星。太陽からの距離は約25光年です。銀河をはさんで平面的に見える牽牛織女も奥行き的にはかなり離れています。
牽牛と織女はそういうわけで最短でも9光年以上も離れています。年に一度のデートですが、光の速度でも9年以上かかるので、川の真中で会ったとしても4.5年はかかります。ということで、年に一度ではなく9年に一度のデートというわけです。
ちなみにミルキーウェイこと銀河は、平べったい銀河を密度の高い横方向に見るため、星が川のように集まって見えるのです。
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