[551]門松

2013年5月10日

そろそろ門松を飾る季節ですね。街はクリスマス一色ですが、和風旅館や料亭、ソープランドなど、はたまた極道様の事務所などは格式を重んじ、クリスマスよりお正月を迎えることのほうが大事なようです。何の変哲のない事務所にいきなり立派な門松が立ったら、手をポンと打ち、あ、そうかここは極道様なんだな、と思って間違いない・・かも。

門松飾りは「正月飾り」「松迎え」ともいい、正月にやってくる「年神様」を迎える目印として、神様が最初に降りてこられるところと言う意味の「神の依代(よりしろ)」として飾ったものとされています。

門松に使う松は、12月13日に一家の主人が山に松を切り出しに行くのがしきたりになっていましたが、今ではクリスマスの関係もあり、26日~30日の間に立てられます。

ただし、29日は「苦松・苦待つ」とか「苦立て」といわれ、この日は立てません。また、31日は「一夜飾り」といわれ忌む風習があります。これは神様お迎えするのに1日前では誠意が足りないと言う戒めでしょう。正月飾りは門松以外にもしめ飾りがありますがなるべく30日までに飾りつけを終えるようにしましょう。どうしても、間に合わない時は、31日ではなく、元旦でも構いません。

一般的な伝統的門松は、上端を斜めにそいだ長さの違う竹を3本立て、その回りに松で囲み梅の枝や笹葉をあしらい、根元には松の割り薪を並べてムシロで巻き、荒縄で縛ります。このようにして作ったもの2つを一対にして門の左右に立てます。外から見て左が雄松、右が雌松となります。

門松は一本5万円以上します。対ですから10万円ですね。結構いい値段ですが、縁起物なので値切ってはいけません。値切って買った場合は言い値で支払い、差額はご祝儀とします。ツケや掛けで買ってもいけません。現金で買うのがこれまたしきたりでもあります。