[566]大気ノチカラ

2013年5月10日

地球は地上数百kmにわたって大気に覆われています。大気と海は地球上に生命が誕生する上で欠かせないものです。その大気がなくなってしまったら?

今地球に存在する既存生物が生息できなくなるのはもちろんですが、他にもいろいろなことが起こります。

まず、大気がないと音が伝わりません。静寂の世界です。風がたちません。無風状態です。気候に左右されないといえばそうなります。また青い空がありません。昼でも空は黒く、星が光ります。太陽があたっているところは100℃以上になり、夜はマイナス100℃になります。

流れ星もありません。いや、流れてきますが燃えないでそのまま降り注ぎます。危ないですね。そこら中がボコボコになります。ちょうど月の表面を想像するといいでしょう。クレーターだらけです。

大気はまた宇宙から注ぐさまざまな有害な宇宙線を防いでくれます。太陽からの紫外線も防ぎます。紫外線を多く浴びると皮膚ガンになります。大気はガンを防いでくれているのです。太陽からの赤外線は大気を通過して地上に届きます。遠赤外線は更に多く届きます。遠赤外線は熱線ですから温かく感じます。ぬくぬく。

太陽からは毎秒500kmくらいの原子の風が吹いてきています。これを太陽風といいますが、地球もこの太陽風にさらされています。地球の表面にへばりついている大気はほんとうならこの太陽風に吹き飛ばされてしまう。それをつなぎとめているのが地磁気。つまり地球にはたまたま磁気があったので大気が留まれたのです。磁気の無い星は、残念ながら大気はありません。

大気があるからこそ生命は生まれ、今の私たちが存在する理由になっているのですね。こう考えると地球というのは私たちも含んだグローバルな存在だと実感できます。切り離して考えることなんかできないのです。

ちなみに今騒がれてる地球温暖化。人類はなんとか阻止しようとしていますが、阻止することが良いことなのかはほんとうのところはわかりません。温暖化が進むと現生物にとってはしんどいことになりますが、温暖化の後に生まれた生物は、その環境が良いはずです。

ひょっとすると地球は温暖化を進めて、次世代の生物を育もうとしているのかもしれませんよ。人類はお払い箱なのかも。

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