[590]旅する地球

2023年1月29日

じっと動かないように見える星もじつは宇宙空間で静止しているわけではなく、絶えず移動しています。恒星の位置を精密に観測することでそれと分かります。

太陽も例外ではなく移動しています。われらの地球を含め太陽系を引きつれてヘラクレス座の一点を目指し旅しています。その速度は秒速約19km。そういう意味では地球は巨大な宇宙船ということができます。旅の終着駅は一体何処でしょうね?

太陽や地球が動いているということは、星座も長年の間にはその形が変わることを意味しています。北斗七星やカシオペア座など、なじみの深い星座も何万年後には今の形ではなくなっていて新しい星座ができているかもしれません。

ところでどの宇宙は有限、つまり限りがあります。その大きさは現在のところ140億光年以上といわれています。もっと遠いところがもしかしたらあるかもしれませんが、詳しいことはまだ分かっていません。

では、宇宙が有限ならば、その中心はどこだという疑問が生じます。ところが奇妙なことにそこには中心という概念は存在しないのです。理由は宇宙の空間は曲がっており閉じた形をしています。ちょっと理解できない?

たとえば球面を想像してみましょう。球面の広さは有限です。しかしその中心を決めることはできません。宇宙もちょうどこのような物体と同じと考えると理解しやすいかもしれません。

宇宙の中心は、意外とあなたのそばにいるアノ人?かもしれません。わがままでジコチュウだけでなく、宇宙の中心だとしたらそれはそれで立派なことです!?

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