[619]猫の食事・犬の食事
犬も猫も本来は肉食動物ですが、長い間人間に飼われていた結果雑食性になってきたのではないかと思います。人間に依存して生きてゆく、これも種を保存する本能といえるでしょう。
とはいえ、なんでも与えて良いというわけではありません。野生の動物だった頃は自分で食べていいものといけないものを本能で嗅ぎ分けていましたが今は人間を信用し与えるものは何でも食べてしまいます。
動物にはそれぞれの生理が違う為、人間が食べても大丈夫でも犬猫には有害というものも少なくありません。
犬猫に与えてはいけないものとしては、まずネギ類、タマネギ、ニンニク類。これらには犬猫の赤血球を破壊する成分が含まれている為、大量に食すると強い貧血を起こし死亡する事もあります。単体のみならずスープや加工品に混ぜられているものも避けたいものです。ハンバーグや練物など注意しましょう。
アワビ・サザエ・カキなどの貝類にはその内臓に未消化の海草が作り出す毒素が残っている場合があります。また貝は銅に由来するタンパク質でできていますが、犬猫はあまりこの銅タンパクが得意ではありません。それにこれら貝類はもともと消化も悪いのでなるべく避けたいものです。
鶏や魚の骨は人間の残り物に多く含まれていたりしますが、最近の犬猫は軟弱なため、口の中を傷つけたりのどに刺さる危険があります。特に鯛とか鯖などの硬い骨や鶏の骨は鋭角に裂けるので危険です。ケンタッキーフライドチキンは圧力釜で揚げてあるので骨まで柔らかく、これは大丈夫と思います。
そのほか人間と同じように塩分の取りすぎは腎臓や心臓に負担がかかりますし、甘いものは糖分の摂り過ぎとなり肥満の原因となります。近年では犬猫の糖尿病も増えていると聞きます。特に犬にはチョコレートは禁物です。人間にとって有効であるとされるマグネシウムも猫には禁物です。人間用のサプリメントなど与えないように気をつけましょう。
ペットショップにはそれぞれ生体専用のペットフードが販売されていますが、それぞれの生理にあった配合になっていますので、ご飯の残りではなく積極的にペットフードを利用したいものです。ただし全てをペットフードに頼るのも考え物。中には粗悪なものもあるからです。要は買主が愛情を持って勉強し食事にも気を使うということでしょうか。