[644]ブーメラン
投げると戻ってくるブーメランですが、ホントに戻ってくるのでしょうか?子供の頃、投げた経験がある人も多いと思いますが、戻ってきましたか?
日本にはブーメランという文化がなく、なじみが無いせいもあるでしょうが、ブーメランは縦に持って縦に投げるのです。じゃないと戻ってこない。日本人の感覚ではどうも横に投げてしまうんですね。機会があったら縦に投げてみてください。きっと戻ってきます。
ブーメランと言えばオーストラリアの先住民「アボリジニ」の狩猟用具というイメージですが、じつはブーメランはオーストラリア以外にも存在したようなのです。ヨーロッパやインド、アメリカなどブーメランの原型は世界各地に存在しました。古代エジプトのツタンカーメン王の墓からも発見されています。
ブーメランの歴史はとても古く、世界最古のブーメランといわれるのは南オーストラリアで見つかったものが1万5千年前のものといわれています。アボリジニもブーメランを数千年も前から狩猟道具として使っていました。またブーメランは狩猟に使うだけでなく、祭りの儀式などで楽器代りにも用いたようです。
狩猟道具としてのブーメランは必ずしも戻ってくるものではありません。あくまでも狩猟ですから正確性が要求され、必ずしも回帰性は必要ではありません。またブーメランは曲線を描いて獲物を捕らえるので隠れているものや障害物があっても仕留めることができるなどのメリットがあります。
ブーメランの意味ですが「く」の字をしているものをブーメランというようで、戻ってくるという意味ではないようです。今では「く」の字型ではなく3枚翼のものが主流で、スポーツとして競技も盛んに行われています。形は風を切れれば何でもよく、いろいろな形のブーメランを作って飛ばしてみるもの楽しいですね。はがきで作った紙ブーメランは6帖間でもちゃんと戻ってくるとか。童心に戻って少し遊んでみましょうか。
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