[952]金魚

2013年5月18日

日本人で知らない人はいないくらい金魚は親しみのある魚です。しかも、金魚は食べませんから純粋に観賞魚として君臨しているわけです。アジやマグロとは大違い。夜店の金魚すくいにガラス製の金魚鉢、今は少なくなりましたが夏場の金魚売りなど、日本の風物詩の代表選手でもあります。

金魚は品種がたくさんあることはご存知だと思いますが、学術的にはすべて同じ種で、コイ科のフナの仲間です。金魚の学名「Carassius auratus(カラッシウスアウラトゥス)」は「黄金の色をしたフナ」という意味です。英語ではGold Fish、中国語では金魚(チンユゥイ)と呼ばれます。金魚は赤いのになぜ金魚?それは太陽光線を受けると赤い表皮が金色に輝くからでしょう。実際琉金の腹の部分は光線の具合によっては金色に輝きます。

いまでこそ日本は金魚の輸出国としても知られますが。、もともと金魚は中国生まれ。今から500年程前の室町時代末期にはじめて輸入されたようです。最初は特権階級のぜいたく品でしたが、江戸時代になると庶民にも手が届くようになり、町の金魚屋が繁盛するようになります。おなじみの金魚売りも江戸時代中期に登場しています。

金魚は和金と呼ばれるすらっとした体型のものと、中国から沖縄経由で入ってきた琉金と呼ばれるずんぐりした体型のものとに分けられますが、これらは突然変異や交配によって人為的に作られたものです。

金魚は元々丈夫なのですが、温度変化と水質の変化にはめっぽう弱く、金魚すくいの金魚がすぐ死んでしまうのはほとんどこの原因によります。言い換えればこの条件をクリアすれば結構丈夫に生きていくということです。ペットショップやホームセンターで簡単な飼育セットが売られていますので是非利用して金魚を買ってみてください。上手く飼育すれば体長30cmくらいまで大きくなるかもしれませんよ。

そういえば、ディズニーのアニメ「ピノキオ」にも金魚出てきますね。名前「クオレ」でしたか。あの金魚は琉金ですね。