[966]サボテン

2013年5月18日

サボテンはその肉厚な部分に水分と養分を蓄え、乾燥と高温に耐えて生育する多肉植物の仲間です。肉厚の植物(多肉植物)は世界中に分布していますが、サボテンはアメリカが原産。しかし、日本に移り住んで自生しているところも多く環境への適応は柔軟なようです。体内の水分が多いので凍ってしまうような寒いところは苦手です。

日本でサボテンといえばウチワサボテンが有名。南国では路地に植わっていたりします。サボテンはシャボテンとも言ったりしますが、これは茎を切った時に出る液体が石鹸の代わりになる、つまりシャボンからきた名前なのです。

日本では温室内園芸種として育てられるので大きくしませんが、現地では10メートル以上にもなる弁慶サボテンや、直径2メートルにもなる球形のサボテンが存在します。また、肉厚な茎は食用にもなります。メキシコの有名な酒「テキーラ」は龍舌蘭(リュウゼツラン)というサボテンの仲間から作られます。

サボテンはきれいな花を咲かせるので園芸として人気があります。肥料や水分をあまり必要としないのでグウタラな人手も大丈夫。かえって面倒見すぎると枯らしてしまうことが多いようです。枯らす原因のほとんどが水のやりすぎ、肥料のやりすぎ、そして低温にあててしまった、などです。

サボテンはタネを蒔いても作られるので、気に入ったタネを見つけたら蒔いて育ててみるといいでしょう。成長は遅いですがその分寿命も長いです。中には数百年生き続けるものもあるとか。家庭で栽培する場合は5年を過ぎますと花を咲かせます。

サボテンの特徴といえば棘です。鑑賞に耐える美しい棘を持ったものも多いですが、この棘は水分の蒸散を防ぐために葉が退化して、それが棘になったとされています。