[1028]賞味期限と消費期限

消費期限切れを牛乳が使用されていたとする不二家問題。食の安全を問われ、かなり深刻な事態となっているようです。経営者の資質が問われる中、フランチャイズ加盟店などはどうやって信用を回復するのか、正念場でしょう。ただ、雪印のときと違うのは、不二家には不思議なブランド力があること。また熱烈なファンがいることも強みです。早期の復活を望みたいものです。

さて、食品に関する表示義務の法律にはJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)と食品衛生法があり、品質表示が義務付けられています。その表示の内容には賞味期限と消費期限があります。同じように見えますが、定義は全く別のものとなっています。

「賞味期限」は、定められた方法(要冷蔵や冷暗所保管など)により保存した場合に、品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいいます。平成15年7月以前には「品質保持期限」といわれていたものが「賞味期限」に改正されました。

「賞味期限」は劣化の程度が比較的遅い食品に使われ、「賞味期限」が過ぎてもその品質の劣化が緩やかなものに使用されます。たとえばポテトチップスやカップめん、レトルト食品やバターなど。

一方、「消費期限」は、定められた方法(要冷蔵や冷暗所保管など)により保存した場合、腐敗、変敗、その他品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日をいいます。

この「消費期限」は劣化の早い食品(だいたい5日以内に悪くなるもの)である弁当、惣菜、生かき、生めん、調理パンなどに表示されます。コンビニ弁当などは「消費期限」で表示されていますので、機会があったら確認してみてください。

通常いずれの期限表示とも、「年月日」まで表示することになっていますが、「賞味期限」の場合は、製造日から賞味期限までの期間が3ヶ月を超えるものについては、「年月」のみで表示してもよいことになっています。