[1047]スノーボールアース(1)
今日はかつて地球は氷の玉だったというお話。作り話ではなく、最近この説がとても有力…。
地球温暖化を阻止するためにいろいろな方策が模索されていますが、私はむしろ地球寒冷化についていろいろなことを知ることを皆さんにお勧めしています。
というのも、温暖化そして寒冷化は周期的に地球に訪れていて、その寒冷化をきっかけに種の絶滅や進化が起こっているからなのです。
そして温暖化にしても寒冷化にしても、今に始まったことでなく現在進行形であり、寄せては引く波間にいるのが現在の人類だということなのです。ちなみに、今現在は氷河時代の間氷期にあたり、5万年の周期で見ればまた氷期に戻ることは自明の理なのです。
さて、地球ができたばかりの頃、どろどろの溶岩に埋め尽くされた灼熱地獄だったことは小学校時代に見た図鑑などで周知のことと思います。それが徐々に冷えてきて現在に至る、というシナリオです。
しかし最近になってこのシナリオが怪しいことがわかってきました。地球ができてから先カンブリア紀の終り頃(今から6億~8億年前)まで、生物はいましたがほとんど進化していません。
そしてこの頃に地球に異変が起き、地球全体が氷で閉ざされてしまうくらいの氷河時代が訪れました。この氷河時代はすさまじく、赤道直下の海も凍ってしまうこととなります。このとき地球は氷の玉となったわけです。これをスノーボールアース仮説といいます。
全球凍ってしまった地球は、太陽光線を鏡のようにはね返してしまうため、そのような状態になった場合、二度と融けることはない、と考えられてきました。しかし、この凍てついた地球はその後解凍することとなります。その立役者が火山から噴出される二酸化炭素です。
水によく溶ける二酸化炭素は、地球上では海水に溶け込んでいます。しかし、海水がすべて凍ってしまうと、二酸化炭素は海水に溶けず、大気中に浮遊することとなります。表面が凍っても地中深くは活動しているので火山活動がやむことはありません。
大気中に濃く蓄積された二酸化炭素の温室効果により、地球はめでたく解凍し、そしてわれわれの先祖である生物をはぐくむ事になるのです。