[1107]パスポートはIC旅券へ

7月に10年のパスポートが切れましたので更新し、今月上旬に新しいパスポートを手にすることができました。今度のパスポートは新しい機能が搭載されたIC旅券です。

今までのパスポートも機械で読み取ることができるタイプ(MRP=マシン・リーダブル・パスポート)でしたが、今度のは更に進化して、ICチップが組み込まれたタイプとなっています。

旅券の真ん中あたりにプラスチックのカードが搭載され、そのなかに国籍、氏名、生年月日、旅券番号、顔画像が記録されています。諸外国の事情はもっと進んでいて、IC旅券の国際基準では記録する生体情報の顔情報のほか指紋や瞳の虹彩を記録するところもあるようです。まさに世界中で通用する身分証明書となったわけです。

また、テロ対策で通関はいっそう厳しいものとなっていますが、IC旅券があれば要らぬ疑いをかけられることもなくスムーズに通過できます。IC旅券は偽造が大変難しくなっていますので、その点セキュリティ性能も高く、その結果旅券の不正利用が無くなれば、日本旅券自体の信頼性もあがり、海外での出入国審査が円滑に行われることにもつながります。旅を簡単にする機能が満載のIC旅券なのです。

旅券の情報集積化は空港でもその手続きを楽にしてくれます。チケット発行にセルフカウンターを充実している航空会社が増えていますが、以前のような行列をすることも無くこんなところでもIC旅券はスムーズなチェックを可能にします。

IC旅券で気をつけることもあります。それは電子部品を搭載しているため、衝撃や高温、強い磁気で壊れることもあるということです。今まで以上に保管には気をつける必要があります。ただし、旅の途中でICが壊れたとしても、通常の旅券としては使えますので、旅の途中で強制送還されるようなことはありませんので心配無用です。また最近バッグの外からカード情報を盗むスキミングという手口が問題になっていますが、このIC旅券はその点も対処済みですから心配要りません。

さてパスポートを取る手順ですが、有効期限内であっても有効期限が切れていても同じ書類が必要です。(10年旅券、茨城県の場合)

[必要書類]

1.一般旅券発給申請書・・・1通
2.戸籍謄本又は戸籍抄本・・・1通(6カ月以内に発行されたのもの)
3.写真・・・1枚(6カ月以内に写されたもの)
4.本人確認書類・・・住民票(茨城県の場合)
5.未使用の郵便ハガキ・・・1枚(ハガキのあて先は自分宛住民票どおり)
6.前回取得のパスポート・・・期限切れ、有効期限が残っていても持参

一番気をつけるのは写真です。ICチップに情報を読みこませるため、顔の大きさや細かい条件がありますので、写真館に行って「パスポート用に」といって撮ってもらうか、あるいはパスポートセンターに写真撮影サービスがあるところならばそこで撮ったほうが無難でしょう。デジカメで自分で撮った写真は基準を満たせずほとんど使えません。

順当に受理されますと一週間ほどでハガキが届きます。それを持って申請書に所定の印紙(14,000円)・証紙(2,000円)を貼りを受領すればよろしい。受領は本人が受領する必要があります。本人確認のため生年月日や氏名などをその場で聞かれます。

なお、使用済みのパスポートは使用済みの穴を開けられて返却されます。各国の出入国スタンプやビザなど旅行の記念として所持することができます。

【関連記事】
パスポート
アンコールワット世界遺産[05]貴重品の所持
誰でもなれる国際人: [248]パスポートの話