[1128]国際連合
民主党の小沢氏が引き合いに出すISAF(アイサフ=国際治安支援部隊)は国連の機関です。人道的な支援を目的としたPKOも国連機関です。国連とは昔は国際連盟をいい、今では国際連合をさしていいます。
国連というと、国の代表者が集まって色々なことを決める国際的な機関で、絶大な決定力を持っていると思いがちですが、実際にはそんなに力がある機関ではありません。むしろ各国が意見を交わす交流の場くらいに考えておいたほうがいいでしょう。
国連の加盟国は192ヶ国ありますが、その中で民主国家といえるのはわずかに80数ヶ国。そのほかの国家は独裁国家、共産主義国家、王国など非民主国家なのです。非民主国家というと北朝鮮を真っ先に思い浮かべますが、非民主国家だから悪いということはありません。独裁的な王国でも国民が平和に暮らす国家はいくらでもあるのです。
国連はこの192ヶ国で議決を行なうのですから、テロ支援国家とされる北朝鮮やシリア、スーダンなども議決権があります。また、EUやアメリカはイスラム国家を敵視する傾向ですが、国連にはイスラムの国もたくさん加盟しています。
敵対する国がそれぞれ含まれ、民主国家と非民主国家が乱れ飛び、その中でそれぞれが国益を主張する、つまりテロ国家も国益を主張できる、そういう場が国連だということです。小沢氏がいうように国連が絶対であり、その決議には従うというのは相当の危険が伴うことを認識すべきでしょう。