[1270]中国の遠交近攻という考え方
尖閣諸島沖の日本領海内で、海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件で日本と中国はトラブルになりました。民主党の菅内閣のみならず日本国民も「中国とはこういう国だ」ということを思い知ったのではないでしょうか?
アメリカが言うテロ支援国家や犯罪国家の北朝鮮など胡散臭い国は多いですが、今世界で一番恐れなければならないのは中国です。
中国は中国共産党による一党独裁国家です。政治も軍部も中国共産党がその権力を握っています。中国は一応民主主義を謳っていますが、その実態は独裁国家。議員や議会はあっても中国共産党の言いなりなのです。ここで一番恐れなければならないのは、政府は国民を操るのが上手で、飴と鞭を使い分けていることです。その結果、国民は「まぁ今の政治でもいいか」と甘んじていることです。
中国には、古くから兵法として「遠交近攻(えんこうきんこう)」という言葉があります。これは、遠くの国とは仲良くし、近くの国は攻撃侵略する、という戦略です。
むかし中国では他国を攻めるときは、同じ意図を持った国と同盟を結び進攻するのが手っ取り早い。そして進攻に成功した場合に、勝ち取ったその領土は山分けにする、というのが定石でした。
同盟を結ぶときの近くの国と結び、そのまた向うの国を共同で勝ち取った場合、その国を山分けするのですが、山分けした領土が同盟国の向こう側になり、非常に統治しづらい。
そこで考えたのが、遠くの国と同盟を結び、挟み撃ちにする方法です。これならば、進攻に成功した場合で、山分けにした国は自国に隣接した部分半分、同盟国に隣接した部分半分となり非常に都合がいいわけです。このような攻め方を遠交近攻といいます。
つまり中国は今もこの考え方で外交をしているのです。日本との摩擦が鮮明になりましたが、実は日本だけでなく、ラオス、ベトナム、インド、パキスタン、モンゴルとも摩擦だらけなのです。これらは中国に隣接する国。つまり中国が仲良くする訳がありません。本当に中国が仲良くしたい国は、遠交つまりアメリカであることは言うまでもありません。