[159]信託銀行
普通銀行は銀行が商品を作り独自に運用している。例えば「定期預金」は銀行が顧客からお金を預かり、企業や個人への貸出などで独自に運用を行い、約束した利息を付けて返す商品。一定期間はおろさないという約束のもと、普通預金より高い利息をつけてくれる。これは銀行の一商品である。
これに対し信託銀行は、投資信託会社が作った商品(=ファンド)を運用するに当って投資家から資金を集めるが、その資金を実際に預かって保管管理するのが信託銀行の仕事である。
「投資信託」は、運用の専門会社である投資信託会社が、あらかじめ複数の株や債券など多くの金融商品から最適な投資対象を決め、多くの客から集めた資金をまとめて投資(運用)し、その成果を客に返す商品です。つまり運用を任せるのです。
また投資信託の購入や換金、および分配金・償還金の支払いなどは、証券会社がこれを行います。証券会社や信託銀行は間に入って客の便宜を図っている。
この辺は従来の銀行業務や証券に関する法律が勝手なことを出来ないようにしているため、複雑な仕組みとなっている。実にわかりにくい。しかし金融ビッグバンで各金融機関の壁が取り払われつつあるので信託銀行の存在意味がなくなり、その結果銀行に統合される事が多く、昨今の統合合併がブームとなる事態を引き起こしている。