[116]油冷エンジン
クルマのエンジンにはいろいろな種類があるが、冷却方式で分けると空冷式と水冷式がある。
空冷式は昔のフォルクスワーゲンビートルやポルシェ911などが採用したいたエンジン。トヨタのパブリカ(スターレットの原型)も空冷だった。おっと、ポルシェ911は今でも空冷エンジンか。
空冷エンジンは、走っている時の空気をエンジンに当てて冷却するシステムでエンジン自体を小型にできるメリットがあるが、エンジン音がうるさい、走っていないと冷えないので渋滞に弱い、オイルを食う、ヒーターが効かないということで今ではほとんど見られない。
水冷エンジンはエンジンの回りにウォータージャケットをめぐらし、水を循環させてエンジンを冷却するシステム。エンジン自体は重くなるが、冷却効果が高いこと、エンジン音が静かなことが幸いして今のエンジンの主流となっている。ヒーターもこの温水を利用している。
バイクの世界では、空冷は今でも健在。バイクは軽量であることが重要なポイントとなるからだ。軽さを求められるスポーツバイクには空冷エンジン、重量級のグランドツアラー的バイクでは水冷が主流である。
このほかバイクのエンジンには油冷エンジンというものがある。スズキが開発したエンジンで、水の代りに冷却したオイルを循環させる方式。空冷級の軽さと水冷級の出力を兼ね備えた高性能なエンジンだ。
もっとも空冷エンジンも水冷エンジンもオイルが無ければ焼き付いてしまって使い物にならない。そう言う意味ではオイルも重要な冷却媒体なのだ。