[54]学校教育

2019年3月21日

第54回
■学校教育
此処で当時の学校の「教育理念」であった「教育勅語」の全文を掲げて置きます。
『朕惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ 我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世蕨ノ美ヲ済セルハ此レ我カ國軆ノ精華ニシテ教育の淵源亦實ニ此存ス 爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭倹己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ學ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓發シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重ジ國法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公二奉ジ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼テヘシ 是ノ如キハ獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラズ又以テ爾祖先ノ遺風ヲ顕彰スルニ足ラン 斯ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス 朕爾臣民ト倶ニ拳拳服膺シテ咸其徳を一ニセンコトヲ庶幾フ』
明治二十三年十月三十日     御名御璽
以上が「教育勅語」の全文です。原文には御名には明治天皇のお名前「睦仁」と印が押されていたそうです。此の勅語は昭和23年の国会で廃止されたそうですが、この頃は天皇制廃止を唱えていた「共産党」や「社会党」が幅をきかせていた時代だったせいかも知れませんね。
皆さんは現在65才以上の方でなければ、聞いたこともないでしょう?読んでどう思われますか?
明治・大正・昭和一桁生まれの者は此の「教育勅語」を徹底的に叩きこまれました。此の勅語は勿論明治天皇が書かれたものではありませんが、此の文の中で、残して置きたかった文もあります。それは天皇が云われた事となっていますが、天皇が云われたからではなく、人間としてどうしても守らなければならないこともあるからです。中国の数千年前の「孔子」や「孟子」と云う聖人君子の云われた言葉です。それは「五常」です。『仁・義・禮・智・信』のことです。
抜粋すれば、次のことです。
『父母に孝に、兄弟に友に、夫婦相和し、朋友相信じ、恭倹己を持し、博愛衆に及ぼし、學を修め、業を習い、以て智能を啓発し、徳器を成就し、進んで公益を広め、世務を開き、常に國憲を重んじ、國法に遵い・・』
以上の箇所です。これは人間として守って行けば、現代の凄惨な事件は起きないと思います。残念ですが現代のお父さん、お母さんが知らないのですから、其の子達も知る由もありませんね。
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昭和天皇の学ばれた教育勅語