雨でも大混雑のアンコールトム南大門。ここからバイヨン寺院へと続く。(2006年4月8日撮影) |
南大門前の両側には阿修羅像とナーガ(蛇神が出迎えてくれる。像の損傷が激しい。(2006年4月8日撮影) |
もっとも有名なバイヨンの観世音菩薩像。カンボジアの紙幣にも使われている。(2006年4月8日撮影) |
アンコールワットの観光ツアーでは、午前中はアンコールトム、午後にアンコールワットを観光するのが常です。というのは、アンコールワットは午前中は逆光になるので見ごたえを堪能するには午後がよろしいとのこと。
アンコールトムは大きな町という意味。その中心に位置するのがバイヨン寺院。12世紀末にジャヤヴァルマン七世によって創設された寺院です。クメールの覇者と呼ばれるジャヤヴァルマン七世は混迷の世にアンコール地区を開放した立役者なのです。
アンコールワットはヒンドゥー教色が強いですが、アンコールトムは大乗仏教の宇宙観で作られているとされます。戦国の世のために平和を願う意識が強く、世を救う観世音菩薩の四面像がそこかしこに見られます。またその表情も笑顔でありこれも平和を願う象徴となっています。
壁画には、戦争の様子、勝って帰ってきた様子、船から落ちてワニに食べられている敵の兵士、庶民の生活の様子などが描かれています。