バンデアイスレイを後にして、カンボジアでは最後のスケジュールとなるタ・プロームへ向かう。巨大な榕樹(ようじゅ=スポアン)に押しつぶされそうになりながらも辛うじて寺院の体裁を保っている有名な遺跡です。創建年代は1186年。ジャヤヴァルマン七世が母のために建てた仏教僧院です。バンテアイスレイに比べると、黒く暗く重たい感じのする遺跡です。
タ・プローム東門の榕樹。回廊を踏みつけるような力強さがみなぎっています。(2006年4月9日撮影) |
事前の調査ではこのスポアンはガジュマル(観葉植物でおなじみのゴムの木の仲間)だと聞いていたのですが、実際に見てみるとかなり雰囲気は違います。まず、この時期(乾季)には葉を落としています。日本ではゴムの木といえば一年中青々としていて落葉はしません。しかし石の間を割り込むように張り巡らす根は、ゴムの木特有の気根だとわかります。
4月はまだ乾季のため、このように落葉するスポアン(榕樹)。(2006年4月9日撮影) |