[40]レリーフに登場するヒンドゥーの神々

バンテアイ・スレイの彫刻
はヒンドゥー教の神話を描いたものが多く、その彫りは深く優美です。造形美はアンコール遺跡の中でも群を抜いて洗練されています。一見の価値あり。
 


カイラス山で瞑想するシヴァ神。妻のパールバティーが抱きついている。下には20本の腕と10の頭を持つ魔王ラーヴァナが瞑想の邪魔をするためカイラス山を動かそうとしている。シヴァ神は阿修羅をやっつけようとするためカイラス山で瞑想したのである。魔王を怖がるバラモン僧やトラ、ライオン、鹿、象なども描かれている。
(2006年4月9日撮影)

 


マカラの口からナーガが出現するモチーフ。
(2006年4月9日撮影)

[39]バンテアイ・スレイのレリーフはヒンドゥー教の神話

バンテアイ・スレイの彫刻はヒンドゥー教の神話を描いたものが多く、その彫りは深く優美です。造形美はアンコール遺跡の中でも群を抜いて洗練されています。一見の価値あり。
 


ヴィシュヌ神の妻ラクシュミーが象の聖水で身を清めているところ。下にはナーガを抱えるようにしているガルーダがいる。ガルーダはどこでもヴィシュヌ神の乗り物として登場する。
ラクシュミーは人気のある女性でヒンドゥーでは理想の女性とされている。(2006年4月9日撮影)


ラーマーヤナ物語の一説。さらわれたシータ姫を探してラーマ王子が森へ入るとサルの王スグリーヴァが泣いていた。理由を聞くと、兄サルに妻を奪われ、王の座も奪われたという。気の毒に思ったラーマ王子はスグリーヴァに加勢。中央には争うサルの兄弟、右側から矢を射るのがラーマ王子。この戦いでスグリーヴァは勝ち、今度はラーマ王子を助けることに。
(2006年4月9日撮影)

[38]バンテアイ・スレイのレリーフ

バンテアイ・スレイの彫刻が精緻なものが多く、これらが数多く残っているのは使われている砂岩の質がよかったためといわれています。
 


踊るシヴァ神。向かって右側には雷神インドラが太鼓を叩く。向かって左側にはカリーカラミヤという女性が座す。カリーカラミヤは大変美しい王妃であったが、王がなくなった後、その美貌ゆえ多くの王がこの女性を奪い合って争った。憂いたカリーは自分の魅力・美貌を破壊するようシヴァ神に頼み、シヴァ神はその望みどおり破壊してしまったという。シヴァ神は破壊の神であると同時に創造の神でもある。
(2006年4月9日撮影)


バンテアイ・スレイでもっとも美しいとされる塔門のレリーフ。カーラの上に乗るヴィシュヌ神。カーラはインド神話に登場する食欲旺盛な怪物。自らの体も食ってしまい頭と手しかない。
(2006年4月9日撮影)