[25]アンコールトム-ピミアナカス-Phimeanakas-

ピミアナカス寺院|アンコールワット世界遺産

赤っぽい石でできたピミアナカス寺院。物売りがいっぱいいる。値段は何でもほとんど1ドル。
(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-ピミアナカス-Phimeanakas- |アンコールワット世界遺産
かなり荒れているが登れないことはないようです。(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-ピミアナカス-Phimeanakas- |アンコールワット世界遺産
世界遺産とはいえこんな光景があちこちにある。長い侵略と内戦の傷跡です。(2006年4月8日撮影)

バプーオン寺院
を見たらその次はピミアナカスを見学。ピミアナカスは「天上の宮殿」という意味を持つ寺院。赤っぽい石を使用したピラミッド状の建物です。建立当時の中央祠塔(しどう)は金箔で覆われた黄金堂であったといいます。

ピミアナカスは一般人はもちろん王宮の人でさえめったに近づけない神聖な場所であったとされます。その中央塔にはナーガという蛇神が宿り、その蛇神は女性に姿を変え、王は夜な夜な女性と交わらなければならなかったという伝説があります。もしかすると、公の愛人との密会の場所であったのかもしれません。

[24]アンコールトム-バプーオン-Baphuon-

 

バプーオン-Baphuon-|アンコールワット世界遺産
東塔門を入ると円柱に支えられた長さ200mの「空中参道」お出迎え。(2006年4月8日撮影)
バプーオン-Baphuon-|アンコールワット世界遺産
参道は地上と天界をつなぐ「虹の架け橋」でもある。内部の中央祠堂はアンコールワットと同じく須弥山
(しゅみせん)を表すもの。(2006年4月8日撮影)
バプーオン-Baphuon-|アンコールワット世界遺産
現在は修復中のため中には入れない。(2006年4月8日撮影)

バイヨンの次に見るのがバプーオン寺院。隠し子という意味を持つ寺院です。

なぜ隠し子なのか?

その昔、シャム(現在のタイ)の王とクメール(現在のカンボジア)の王とは兄弟であり仲が良かったのです。あるときシャムの王は自分の子供をクメールに預けたいと申し出ました。

クメールの王は快く受けたのですが、その家臣らは「これはクメールを乗っ取るための策略である」として、その子供を殺してしまいました。怒ったシャム王はクメールを攻めてきたのです。

クメール王の子供の母親は「今度は自分の子が殺される」と恐れおののき、そのときに子供を隠したのがこの寺院。ゆえに「バプーオン=隠し子」という伝説が生まれたのです。

このバプーオン寺院は残念ながら修復中のため、中央祠堂には入れませんでした。建立当時は50mほどの塔であり、これはアンコールワットより高いものだったとされますが、今は今は崩れ落ちてしまい、その面影をわずかに残すのみです。

[23]アンコールトム-バイヨンの回廊-

アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産

クメール人の特徴は短い髪と長い耳たぶ。
(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産

珍しいお産のシーン。産婆さんらしき人が泣いている。死産だったか、あるいは母体がもたなかったのか。(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産

戦いに勝って凱旋を祝っての調理風景。左からご飯を炊き、豚を茹で、右はバナナを焼いている。(2006年4月8日撮影)

東西160m、南北140mの第一回廊の壁面に描かれているレリーフは必見。12世紀の息吹が伝わってきます。
戦いだけでなく、当時の娯楽や生活も垣間見ることができます。投網で漁をする人、狩をする人、炊事や闘鶏、将棋に相撲など、その表情は生き生きとしています。印象深いのは出産シーン。産婆さんが泣いているところを見ると、死産が母体に異変があったのか、定かではありませんが人間の営みを深く感じることができる光景です。

アンコールトムのバイヨンはそれほど広くはないですが、当時のクメール人の文化が凝縮している遺産です。特にその回廊は時間をかけてゆっくり鑑賞したいところですが、ツアーの場合はそれほど時間を取れません。ガイドさんの言葉に一生懸命耳を傾けるのが精一杯となります。ぜひここは事前に勉強してから訪問したいところです。