[22]アンコールトム-バイヨン-

 

アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産

観世音菩薩の四面塔を一番良い角度から撮影。この塔はテラスに49、塔門を入れると全部で54個ある。
(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産

これは闘鶏の場面。左がクメール人、右が中国人。後ろには金壷を持った胴元がいる。生活がかかっている博打でもありまた、娯楽でもある。(2006年4月8日撮影)
アンコールトム-バイヨン-|アンコールワット世界遺産
船から落ちてワニに食われる敵兵。(2006年4月8日撮影)

アンコールトムはベトナムのチャンパ軍との戦いの歴史が刻まれている遺跡です。1177年ころのアンコールはチャンパ軍に制圧されており、それを開放したのがクメールの覇者と呼ばれるジャヤバルマン7世。このときに建設されたのが都城アンコールトムです。このほか寺院や道路、さまざまな施設を建立し、クメール帝国の礎となったののもこの時代です。

アンコールトムを象徴するのが観世音菩薩の四面塔。この塔はテラスに49、塔門を入れると全部で54個あり、静かな微笑で庶民を安堵のに導きました。

またアンコールトムはその回廊に施されたレリーフが見どころです。バイヨンのレリーフは当時の生活や戦争の様子が克明に描かれていて興味深いのもがあります。特にチャンパ軍との戦いぶりは絵巻物のよう。ワニに食われる戦士、凱旋して帰る喜びの姿、お産の光景など興味は尽きません。

[21]高さ制限

 

アンコールワット世界遺産|たまごや
プノンバケンより見下ろすアンコールワット。(2006年4月8日撮影)
アンコールワット世界遺産|ツーリストポリス
観光地に出没するツーリストポリスのバイク。排気量は125ccか。ツーリストポリスは外国人専用のポリスなので英語が通じる。(2006年4月8日撮影)
アンコールワット世界遺産|市民の足はバイク

市民が愛用するのはこういうバイク。これも125ccクラス。スズキのビバやホンダウェーブ、ドリームがほとんど。
(2006年4月8日撮影)

シェムリアップでの滞在はAグレードのヴィクトリアアンコールホテル。シェムリアップの中心に位置する便利なホテルです。世界遺産のアンコール遺跡群までクルマで約10分、オールドマーケットまでは徒歩で行けます。隣にお土産センターがあるのでお買いものには便利。このあたりのホテルやお土産センターは日本人スタッフもいます。

ところでアンコールワットはもともと神々を祀る場所。したがって、シェムリアップではアンコールワットより高い建物を建ててはいけないことになっています。町には高層ビルも高層ホテルもありません。ヴィクトリアアンコールホテルももちろん低層ホテルです。

シェムリアップで一番高級なホテルはラッフルズとソフテイルですが、諸外国では高層ホテルのこれらも、ここではエレガントな低層ホテルとなっています。もともと平原のジャングルですから、アンコールワット自体もそんなに標高は高くありませんが、この決め事のおかげでシェムリアップは素朴な景観を持つ都市になっているのかもしれません。

アンコールワットより高い建物はありませんが、それより高い遺跡はあります。夕日で名高いプノンパケンの丘からは、アンコールワットを下方に見ることができます。

[20]アンコールトム観光

 

雨でも大混雑のアンコールトム南大門。ここからバイヨン寺院へと続く|アンコールワット世界遺産
雨でも大混雑のアンコールトム南大門。ここからバイヨン寺院へと続く。(2006年4月8日撮影)
南大門前の両側には阿修羅像|アンコールワット世界遺産

南大門前の両側には阿修羅像とナーガ(蛇神が出迎えてくれる。像の損傷が激しい。(2006年4月8日撮影)
もっとも有名なバイヨンの観世音菩薩像。カンボジアの紙幣にも使われている。|アンコールワット世界遺産
もっとも有名なバイヨンの観世音菩薩像。カンボジアの紙幣にも使われている。(2006年4月8日撮影)

アンコールワットの観光ツアーでは、午前中はアンコールトム、午後にアンコールワットを観光するのが常です。というのは、アンコールワットは午前中は逆光になるので見ごたえを堪能するには午後がよろしいとのこと。

アンコールトムは大きな町という意味。その中心に位置するのがバイヨン寺院。12世紀末にジャヤヴァルマン七世によって創設された寺院です。クメールの覇者と呼ばれるジャヤヴァルマン七世は混迷の世にアンコール地区を開放した立役者なのです。

アンコールワットはヒンドゥー教色が強いですが、アンコールトムは大乗仏教の宇宙観で作られているとされます。戦国の世のために平和を願う意識が強く、世を救う観世音菩薩の四面像がそこかしこに見られます。またその表情も笑顔でありこれも平和を願う象徴となっています。

壁画には、戦争の様子、勝って帰ってきた様子、船から落ちてワニに食べられている敵の兵士、庶民の生活の様子などが描かれています。