クルマのバッテリーをメンテナンスもしないで永年ほっておくと、ある朝、エンジンをかけたとたんにバッテリーが爆発を起こすということがあります。これはバッテリーの中の端子が液不足で露出して劣化すると火花を発し、それがバッテリー内の水素に引火して起こるものです。たまにはバッテリーのチェックをしたほうが良さそうですね。
クルマに使われているバッテリーは「鉛蓄電池」といい1859年にフランスで発明されたものです。安価で原理も簡単な為大量に生産され、自動車産業をはじめ広く一般的に使用されています。
バッテリーをよく見るとキャップが6個あります。つまりバッテリーは小さなバッテリーが6個集まって1つのバッテリーになっているわけです。なぜ6個かといいますと、1つの鉛蓄電池が出す電力はその構造上2Vと決まっています。したがって自動車用電池のように12Vが必要な場合は、2Vの電池が6つ直列でつながっているというわけなのです。
バッテリーの取扱いで気をつけなければならないのは、バッテリー液が希硫酸であるということ。横にするとこぼれますし、服に付きますと穴が開いてしまいます。また、バッテリーのキャップには小さい穴が開いていますが、ここから充電中に発生した水素が逃げるようになっています。したがってここの穴がふさがっていますとバッテリー内に水素が充満して引火の原因となり、危険です。
メンテナンスとしては、破裂事故を起こす原因は火花ですが、これは液を適正量に保ち電極を劣化させなければ大丈夫です。また、キャップ穴もふさがないようにホコリなどを取り除いておきます。そしてバッテリーの寿命は平均すると2~3年なので、この期間内に定期的に交換してしまいましょう。これからは夏本番でエアコンフル回転の時期。新しいバッテリーで気分一新しましょう。