補償の場合に限ってですが、自動車同士の事故はそれほど怖くありません。万一重大な死亡事故であっても、それを補完してくれる自賠責保険、任意保険などが完備されているからです。
自動車の場合は車検制度があり、任意保険はともかく自賠責保険は加入していないと車検が通りませんので、一般の人ならばまず忘れることはないと思います。車検が切れているのを忘れて乗っていたらこれは論外。
意外と怖いのが、車検のない原付バイクや自転車による事故です。バイクや自転車でも当然死亡事故はあります。ところがそんなときに限って保険に入っていなかったりするのです。とくに自転車にはそんな保険はありませんので事故のないように運転しなければなりません。
自動車では車検時に忘れることのない自賠責保険も原付バイクなどでは忘れることがよくあります。保険会社から保険期間終了の通知が来ても、ほったらかしにしたり、人から譲ってもらったりした場合には改めて自分で加入しなければなりません。
◆事故の相手が無保険車だったら・・
事故の相手が保険に入っておらず、経済的余裕もない場合には「政府の保障事業」を活用することができます。加害車両に自賠責もない場合やひき逃げ事故で加害車両が分からない場合などで政府の保障事業から自賠責保険と同様の保障を受けることができます。
政府の保障制度は自賠責保険の場合と比べると保険金の支払まで若干時間がかかるため、相手に治療費を出してもらうか、状況によってはそれまで自己負担ということも考えられます。
そんなときの当座の治療費は健康保険が使えます。交通事故の場合には健康保険が使えないと言われることがありますが、そんなことはありません。「健康保険は交通事故でも使えます」。この事例のように保険が切れていて相手に損害賠償請求するような場合は病院の治療は健康保険を使用しましょう。
◆こちらが無保険車だったら・・・
保険加入を忘れたまま公道を走って人をはねて死亡させた場合は、まー最低1億円は払うことになるでしょう。一生そのために働く人生となること必至です。
自転車も侮れません。最近自転車で人にぶつかってその人は転倒し、打ち所が悪かったのか死んでしまった例があります。この場合も保険に入っていないため一生を棒に振ることとなります。
車検のないバイクに乗るときは自賠責は必須です。さらに自動車にも同時に乗る人は自動車の任意保険にバイク特約というのがあるのでそれに入っておけば安心ですね。
自転車の場合。これはいわゆる加害者保険に加入する必要があります。スポーツや自転車など、いつ自分が加害者になるとも限りません。ごめんなさいでは済ませられれない事もあるのです。
権利義務が大きく問われる時代です。自分が被害者になったときも加害者になってしまったときも、あわてず騒がず対処できるよう保険を検討することはこれからのリスク管理に欠かせないものとなっています。
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2004/05/27(原文)
2006/07/16(加筆修正)

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