[06]出会い系でストーカー被害。

なかなかオーネットの話に行き着かないが、オーネットでの活動が活性化してきたので、足早に説明すると、「ノッツェ」が運営する見合いサイトでは、私自身の写真(自称美人)を公開することで、いきなり申込者の年齢層が若くなり、ルックスもスペックもそれなりの男性からの申し込みが急増する。
しかし、まるでおもしろくもない男たちばかりと遅々としたメールでのやりとりにうんざりした私は戦略を変え、もっと軽いサイトの方がいいのではないかと判断。何となく、もっと一般的な人が登録している気配を感じる、エキサイトの恋愛・結婚サイトに登録したのだ。
ところが、ここで出逢った男性にストーカー行為に遭ってしまう。これまでと違ってノリがいいと思い、実際に会い、意気投合したものの、何度か会ううちに、あまりにも下流な生態に驚き、絶縁するも、メールや電話はもとより、家に押しかけてくるなど、半端でない下流ぶり。警察に相談して何とか事なきを得たものの、世の中には色々な人がいるもんだ、と反省。男性不信に陥った私は、このまま母子ふたりで生きていこうと思い改めたのだ。
ストーカー被害も収まった頃、オーネットのスタッフからカウンセリングに来てみないかとの電話をもらう。以前、暇つぶしにネットの恋愛診断に回答した後、すでにDVDなどの資料が送られてきており、見込み客として登録されていたのだろう。一度目に電話をいただいた時は、男に懲りていたし、仕事が忙しいこともあり、そのうちに伺いますと言葉を濁した。
そして数ヶ月後、再び、オーネットから電話をいただいたのだ。何かとほとぼりは冷めていたものの、恋人や夫がいない生活も慣れてくればまんざらでもなく、母子ふたりの平穏な生活が定着していた頃だ。その一方で、このままで慣れてしまっていいのかと思う漠然とした疑問もあった。微妙な中年の乙女心?!を揺さぶられたと言えよう。
本城愛子