悪徳商法に騙された事実を知った私は、このまま泣き寝入りなんてするものかと作戦を考えるも良い案がなかなか浮かばなかった為、この事実を思い切って男に相談した。
すると男は、待ってましたとばかりに私の相談を真剣に聞いてくれた。「まったく馬鹿な女だ。俺がいないと何もできない女なんだから俺に頼っていればいいんだ。」と言いたげな態度だった。実際遠まわしないやみ?な言葉も連発していたし。
非常にいやみ?な言い方ではあったが、さすが私の倍以上の年月を生きてきただけはある意見を言い、私にこれからどうすれば良いかの指示をしてくれた。
とにかく男の助言の通り悪徳商法に関する法律を調べた後、まずは消費者センターに相談に行くことにした。男の話によると、消費者センターのある施設には自分の旧友が上司として働いているらしい。私が相談に行く旨の電話をしておいてくれるとのこと。それが事実だったのかどうかは不明だが、当時はその言葉を信じていたし後日実際に男の旧友らしき人を紹介してくれたので「顔が広い男なんだなぁ。」と私は以前にも増して男の偉大さを再確認したものだ。
顔の広さはさておき、消費者センターでは私の案件は非常に困難な状況まで陥っていたようで、この内職商法については未解決に終わった。それでもこの案件をきっかけに騙されていたものが次々と発覚していた為、まとめて相談したもののうち2件は解決に至っていた。消費者センターの方には感謝している。
消費者センターでは解決できなかった案件については、次の段階として弁護士に頼むことにした。弁護士さんに至っても、男の会社の顧問弁護士を紹介してもらい相談の時間を設けてもらった。弁護士に頼んでしまえばあとは連絡が来るまで待っているだけだった。数ヶ月かかったものの、この道には長けている弁護士さんだったこともあり満足のいく結果をもたらしてくれた。
こんな感じで、私が悪徳商法との戦いを開始してから約半年。いわば男のおかげでこの問題は無事解決に至った訳である。くしくも究極の悪徳商法的生き方をしているアカサギに、私の悪徳商法の被害を回復してもらったのであった。
早乙女夢乃