[079]ラルキュビューズ庭園

私が住んでいるアパルトマンは私にとって最高の立地条件が整っています。まず駅まで徒歩10分、勤務先まで徒歩15分、語学学校まで愛用のチャリをかっ飛ばせば20分位というもの。市街のレストラン街やカフェにもそれ程遠くないから少々夜遊びしても歩いて帰れる位に近くて安全。
元メイド部屋だったのを改築したらしく、12畳位のスペースに簡易キッチンと簡易シャワーと簡易洗面所が全て納まっている。機能的だけど、ちと辛い。もう少し家賃を出せば広い二間の所には移れる。経済的にも可能だけど、やっぱりここが好き。私も10代の頃に米軍基地でメイドをしていた時代があり、この部屋にいるとあの頃のファイトと勇気が湧いて来る。
ここが好きな理由は他にもあり。まず、フランス人の割には大家さんが良い人。やれ停電だ、内側からの鍵が開かなくて外に出れない、大事な会議に出席出来ないと電話するとすぐに飛んで来てくれる。それを周辺の日本人の知り合いに言うと「あっぱれ。その大家さん」と言ってくれる。確かにうちの大家はすごい。すごく面倒見が良いので他の日本人の店子の苦労話を聞くと私はラッキーと思う。


そしてその他の理由には、駅と我が家の間にあるラルキュビューズ庭園が憩いの場だから。駅の階下通路口をAlbert 1er通り出る出口から出るとすぐ目の前にあるこの珍しいハーブや植物が多い。敷地内にはあまり面白くないけど、博物館が二つあり、児童公園もあります。大木があり木陰も十分。噴水を囲むようにベンチが並び格好のランチスポット。週末ならば私もこの公園の傍にあるパン屋で美味しいキッシュを買って家に帰らずそこでランチ。
ハーブ園もすごいけど四季折々に季節の花が植え替えられ、春になると桜も咲く。だから春になると一人花見に来たり夜桜をしたりする。上野公園のような桜のアーチの下でカラオケという訳には行きませんが、なんせ桜の木は1本しかないので。でもプライベート花見。マイ花見。飲むものは白酒でなく白か桜色したロゼワイン。この時だけはちょっとなんちゃってのニッポン。
どこかへ行く途中、ディジョン駅で待ち時間があるのなら是非この庭園へ。旅の疲れを癒すことはしかり、短いディジョン観光の思い出になりますよ。
Jardin de l’Arquebuse 開園時間帯:午前7時30分から午後5時30分
キッシュの美味しいパン屋さん:
rue du Faubourg Raines 21000 Dijon
64番地にあるSt. Josephe チャペル側
午前6時30分から午後7時30分まで
日曜休み
夢路とみこ