[149]銘醸街道城巡り(3)

ボルドーと比べてブルゴーニュの畑はねこの額のように狭いのが多い。その狭さたるもの私の個人事務所に匹敵する。違うのはその狭さでもあちらは世界中の注目を浴びて利益を生んでいるということ。ボルドーの畑はまるでアメリカ北部に見かけるジャガイモ畑のように広大でトラクターがガンガン走るイメージ、でもこちらは赤鼻のトナカイならず農家のおやじさんが狭い猫の額の中ををあくせく走る。その狭い額サイズの畑の中で更に何本目の木までうちの葡萄で、何本目からはお隣さんと分かれるというのは驚き以外にも何でもない。


そもそもブルゴーニュの畑はシトー派修道院所有のものでかなり広大な敷地があり、かつてはボルドーのような広さがあったようです。しかし、フランス革命後、ナポレオンの農地改革で広大な敷地はパッチワークのように細かく裁断され農民に振り分けられたとか。だからここは小さいらしい。小さい上に土壌がまた更に違うことや日当たり具合も傾斜によって差があることや、現在は国道と銘醸街道と2本の道が畑の中をぶった切っていることもありブルゴーニュの畑は本当に複雑極まりない。この複雑さがブルゴーニュワインの値段に含まれているのだろうか。だとしたらそれを解きながら飲む消費者の私達にももっと恩恵のある価格にしてもらえないかと時々思ったりもする。
シトー派、シトー派とブルゴーニュにいるとこの宗派の名前を聞かないことがないくらい、この地方の歴史に根付いています。その権威はブルゴーニュ大公家衰退の後取って代わってフランス王家を支配したかのごとくすごいものだったらしい。そしてこの地方にはそのシトー派由来の城が点在します。
「シャトー・ジイー、お前もか!」と思う位に数あるシトー派の城の中でもこの城は嬉しい裏切り。他の城は革命の名残か質素なのに対してここは現在シャトーホテルとしてその優美さがかつての時代を思わせます。玄関の前に広がるフランス式庭園は季節を問わずに美しい。私のお気に入りはここのランチ。月曜から土曜日、要予約のランチタイム、16ユーロでここのシェフの本格的な料理が味わえる。アントレ、メイン、チーズかデザート、両方なら19ユーロ。メインは1 種類だけどこの値段でここまでするか、偉い!感動なのは食後のコーヒー(別料金)を優雅なサロン、暖炉の近くでのんびりと味わえる事。この時間だけ私も女城主。
シャトー・ジイー http://www.chateau-gilly.com/
Transcoのバスを降りて徒歩で20分位でも行けます。
夢路とみこ