[158]花の祭典

元同僚で仲良しこよしのヴェロちゃんが「花の祭典、フロリッシモ」が開催されたから行こうと誘ってきた。この祭典、3年に一度開催されるらしい。でも今年はこれと一緒に世界蘭展も来たから会場となったパレ・ド・コングレ(展示会場)はてんやわんやの人だかり。高速を使えばジュネーブもフランクフルトも 3,4時間だからスイスやドイツナンバーの大型観光バスも集まった。蘭展の方は確か5年に一度かなんかでフランスに来るのは初めてらしい、パリでなく、ディジョンということがディジョン人のプライドをくすぐる。
フランス人はラテンだからフラワーアレンジメントがダイナミック。週一に花屋で切花を買うけれどそこにあるブーケの色使い、プランターの植え方、植えているもの、花の中にドカーンと姫リンゴとかミニパイナップルとか大胆に入っているのが面白いというか奇妙というか。花の配色も日本ではペールカラー、パステル色が多い気がしますが、こちらは情熱的な原色。


会場ではフロリッシモの方はフランスの各地方から参加した園芸グループの作品が披露されていた。そこには滝、亜熱帯風、80日間世界一周の作者、ジュール・ヴェルヌ没100周年を記念したもの、トム・ソーヤを思わせるキャビンと様々なテーマ花壇が私たちを迎えてくれた。さすがル・ノートルを生んだフランスだけあって園芸が趣味の域を越えている。蘭展、このエギゾチックさは西洋の花にはないような気がしました。だから「オーキッド・ハンター(蘭乱獲者???)」と呼ばれる国際犯罪が存在する理由も頷ける。可憐だけど何となくなまめかしい、昔の歌謡曲じゃないけれど、「処女と少女と娼婦に淑女」がごっちゃ混ぜになったような怪しい魅力を感じる。
眩しい位の配色でそれぞれの庭園を飾る、ラテンと異文化の美しさを味わいながら観覧していたら、ヴェロちゃんがぽつりと「日本庭園ないね。」と言った。そう数年前に一緒に日本へ行って以来、彼女は日本ファン。週に1回我が家で日本語を勉強しています。誤字、脱字、の多い私だからもちろん教科書を使用しての学習。前回は日本を知らないまま、私に引きずられる様にしてあちらこちら観光しただけ。また行きたいと言う。最近はひらがなとカタカナが読み書き出来るようになったから次回の日本旅行はきっともっと楽しいものになるでしょう。
フロリッシモのサイト http://www.florissimo.fr/
夢路とみこ