ディジョンからパリに向け郊外行きバスTranscoで北上すること約90キロの約90分、片道17ユーロのシャティヨン・シュル・セーヌの町は毎年3月の第3週末にクレマン祭りを開催。ブルゴーニュ内外から観光客が押し寄せる。シャンパンはちょっと高いからクレマンをというのが狙いのようだ。
シャンパン製法で作られるこのスパークリングワインは私にとっては普段着のシャンパンみたいなもの。のどごしがスッカァーとして甘いケーキなんかと合わせるには最高といつも思う。ちょっとかしこまった御呼ばれに持って行っても喜ばれるし、これからの暑く渇きの激しい季節にはやっぱりこれが冷蔵庫に入ってないと落ち着かない。ので、どんな造り手が美味しいんだろうかと興味津々で出かけた。
ワイン祭りにはお約束、大型バスで隣国からの買出しツアー客もわんさか。試飲している背後では英語やドイツ語やスイスジャーマンが飛び交う。シャティヨンへ行く道のりはボーヌやシャロンへ行く銘醸街道とは違い葡萄畑が全く見えない道路を行く。葡萄はないけれど広大なじゃがいも畑やこれからの季節なら菜の花畑が見える。そして至る所でのんびりと牧草を食べる白い牛、シャロレーが点々と見える。緑の大地と昔ながらのブルゴーニュ農村地帯が交互に車窓から見える。ディジョン発のバスは一日一往復。日曜日の午後に出かけて夕方に戻れば結構な半日ツアー。
会場では３ユーロ払ってシャンパンフリュートと呼ばれる細長いグラスと試飲券2枚を購入。造り手さんはたくさんいるから2枚なんてすぐ終わる。でも1杯 1.5ユーロで飲ませてもらえるからクレマンファンは心行くまで堪能できます。4ユーロでパテやハムの小皿やサンドイッチも美味しいドライサラミの売店も。
この町の名にあるようにここはセーヌ川が流れる町です。でも、セーヌ川の源泉はシャティヨンから10キロ程南下したところにあるから、この小川がパリまで上るとあんなになるんだ、へぇーと思いながらも納得。この町の中のセーヌはパリの町の中を流れるのと同じ位に町の景観にマッチしていて撮影にも写生にもなる場所がたくさんあります。
シャティヨンの紹介：
http://www.pays-chatillonnais.fr/fr/mag/index.phpプロ写真家によるこの町の写真：
http://christian.labeaune.free.fr/page2.html
夢路とみこ