してる、してる、とってもしてると大声で言いたくなるのがナンシー。アールヌーボーとは19世紀に始まった近代芸術のひとつらしく、その土台となっているのが日本の浮世絵らしい。明治維新で日本がその扉を世界に向けて開き文明開化が始まった。昔の人は浮世絵の芸術的価値にうとかったのか、日本から輸出された陶器の包み紙が浮世絵だったとか。草花が生き生きと描かれている絵の中にヒントを得てエミーユ・ガレやルネ・ラリークが産み出したのがアール・ヌーボーらしい。
パリ16区、パッシーにはこのアールヌーボー装飾のアパルトマンが多く立ち並び、写真好きの私には格好の場所。ディジョンも同様です。しかし、パリやディジョンはほんの一部、もちろん目の保養にはなるけれどアールヌーボーを満喫したいのであればやはりナンシーへ。
駅周辺あら市内にかけてとにかく凝った装飾をした建物が多くてアールヌーボーしてる、してる。世界遺産であるスタニスラス広場までは歩いても20分くらい。アールヌーボー建築ウォッチングの為には歩くのがベター。広場の門はやはり指定を受けるだけあり見事なモン(門)。
広場から10分位歩くとロレーヌ公スタニスラスの元宮殿が現在はロレーヌ博物館としてあるけれど、あれれ、ロレーヌ大公なのにわがブルゴーニュ大公の元宮殿と比べるとかなり小規模な。。。。。スタニスラス公はポーランドから亡命して来て、王女をフランス王家に嫁がせて大公にしてもらってるからやっぱり遠慮があったのかしら。
ナンシーでアールヌーボーを楽しむのなら、スタニスラス広場はもちろんの事、ナンシー美術館の地下展示場にあるクリスタル製品のコレクションを是非見てもらいたい。バカラを持ロレーヌ地方らしくとにかくあっぱれもの。そして忘れてはいけないのが、エコール・ド・ナンシー。ここはまるで木製の植物園。とにかく草木をモチーフにした装飾家具が多く、見学する私は花と花の間を舞うちょうちょのようだったわ。と知り合いに感想を述べたら、口が悪くて態度がデカク、私はお尻にイターイ針をくっつけていつもブンブンとうるさくのたまり廻っているみつばちの様だと言われた。当たってるかも。
ナンシー観光局サイト:http://www.ot-nancy.frエコール・ド・ナンシー(ナンシー派美術館)サイト:http://www.ecole-de-nancy.com
夢路とみこ