ディジョンに来たきっかけは「ビジネスインターン」。それまで海外留学や赴任を何度か経験したものの、ここに来るまでほぼ4年以上も日本から出る機会がないまま。滞在期間が1週間とか10日くらいの旅行じゃ満足出来ない、やっぱり住みたい、だからそのチャンスを待とう、と思いました。でも待てど暮らせどそのチャンスは訪れない。歳はどんどん取るばかり。
移住でなくて良いけど、まだ日本に定住する覚悟が出来ない。留学のみはイヤ、毎日学校に通うだけの生活に自信がない、だから行くなら仕事が出来る環境が良い。そんな希望を持ちながらあちらこちらの「ビジネスインターン説明会」に参加。それから7ヶ月後にディジョンへ。
[019]大統領選と労働許可証
先日こちらでは大統領選挙がありました。結果はすでに日本でも報道されていますが、シラク圧勝でした。先月に予備選挙があり複数の候補者からシラクとル・ペンになった時、フランスの到る所でル・ペン反対デモがありました。もちろんディジョンのデモもすごかった。だから当然と言えば当然の結果ではあるのでしょうが。
でも、このル・ペンを支持する気には全くなれないけど、でも偉いと思う事があります。というのも大統領選に対する執念というか、根性というか。私が最初に彼を知ったのは1987年、その時も大統領候補としてのル・ペンです。当時、私はオート・サヴォア県にある私立大学の語学学校の学生でした。受講していた文明講座の時間に知りました。その時は彼が極右であるという事よりも彼の元妻が彼の政治信念に反発して某誌にヌードピンナップを出したという話しの方が私達学生の関心をそそりました。
あれから十数年、何度も予備選で振り落とされながらも粘ってここまで来たとは。大統領になる事を一筋に頑張ってきたという事は、思想には協賛できずとも関心はしています。彼を初めて見た1987年、私の専攻は国際関係学。政治家を夢見ていたわけではないけれどそれに近い筋のキャリア設計を計画。しかしル・ペンのような執念もなく、今は政治とは程遠い観光業にて幸せ。