徒弟制度が根強く残るフランスだから若くして素晴らしい技術を持つ人に遭う事は珍しいことではありません。昔からの徒弟制度がしっかりしている料理界はとても厳しく大半のフランス人修行者が途中で断念してしまう中、若干24歳で、そしてたった一人で22名分のコースミール(オードブル、メイン、デザート)を昼夜作るロレーヌ号の料理人、ばんちゃんには彼の人生を一回り以上上回る私が脱帽。
ばんちゃんがキッチンを任されているロレーヌ号はナンシー近郊からストラスブールまでを6泊7日かけてマルヌ=ライン運河をクルーズするホテルバージ(滞在型遊覧船)、フランス国内の河川や運河をクルーズする弊社の15隻あるうちの1隻。通常は本社で営業や翻訳を担当する私には100名以上いるクルーの全てに会う事はなく、私が船内シェフを知るのは日本人団体の添乗で船に乗る時のみ。
[062]BIOフレンチ
フランス料理というとバターとクリームをたっぷり使ったノルマンディー風ソースやワインを凝縮させたブルゴーニュ風ソースととにかくリッチ。トマトや茄子などの夏野菜を中心に一見軽そうなプロヴァンス料理だってオリーブ油をふんだんに使うから結構な満腹感。フォンデューに代表されるチーズソースのサヴォアやフランシュ・コンテ風となると数ヶ月に1回で充分と思うくらいに伝統的でも郷土料理でもフランス料理はリッチ。
旅行となると自炊でない場合が多いのでいくら美味しいフランス料理でも外食が続くとやはり体にはシンドイ。慣れない食材とカルキの強いこちらの水で元気が無くなったら自然食のレストランに行ってみてはどうでしょう。最近のダイエットブームに乗ってディジョンにもこの手のレストランが2軒。
ダイエットや自然食に関心が無かったとしても旅の疲れで体力がなくなったらやっぱりこの手のレストランでの食事をお勧めします。軽いから胃に負担が掛からないし、無農薬(BiologiqueでBIO)だから体には優しいよ。農業国フランスでは無農薬の食品にBA叉はBIOというマークがついてその種類も多様な上、一般のスーパーでもお手軽に買えるのが良い。専門店まで出向くとお惣菜やワインまで揃ってるからすごい。BIOの醤油や味噌もあり。