ブルゴーニュ地方第二の都市マコンはソーヌ川に掛かる美しい石橋のライトアップがとてもロマンチックで絵葉書でも良く紹介されている所です。実はこの橋、第二次世界大戦の時にドイツ軍に破壊されたのを後に復元したものです。この橋の先はレジスタンス活動の盛んな町、リヨン。パリのレジスタンスとリヨンの活動家達の往来には欠かせない大事な橋であり、またこの橋を渡って多くのユダヤ人や共産主義者がアルプスを経由してスイスに逃れたとも聞いています。それ故に格好の爆撃対象に選ばれたのでしょうが。前の会社の船はソーヌ川を良くクルーズしていたのでマコンで停泊する夜はこのロマンチックな橋の光景にうっとりとしたものです。そして市内にある観光名所で中世に建設されたMaison deBoisという美しい建物の下にあるカフェへお客様が寝静まった後、クルー達とともに「一杯ひっかけ」に行ったものです。
[183]運河橋に魅せられて
船好きの私が運河クルーズに拘るのは、そこには運河ならではの建造物が幾つもあるからです。これは河川クルーズでは味わえない、それは運河橋。
例えばロアンヌ・ア・ディゴワン運河の運河橋。建設期間は1834年から4年。全長6M、深さ2.3M。下のロワール川まで12M。通行中の船の写真は運河沿いの遊歩道から撮れます。また船のデッキから下のロワール川を眺めるのも圧巻もの。川の上を運河が通ってるなんて信じられない光景です、が本当!
ラテラル・ア・ラ・ロワール運河に掛かるゲタン運河橋はローマ建築の水道橋を思わせる7本のピアが支えます。長さ343M、幅10.65M、 1831~38年に建設されたものです。この下もロワールは流れる。付近には下にSNCF(国鉄)が走る運河橋もあって、列車の上をクルーズするのは船旅の醍醐味だと何度も思いました。