[085]フランシュ・コンテのチーズ

フランシュ・コンテのチーズはこの地方をよく現しているようで素朴な味が多いと思います。シンプルであまり凝ったことをしていない。牛乳をそのまま加工したらこんなのが出ましたぁ~。みたいな優しい味。だから背伸びをする事もなく私も田舎者丸出しでここのチーズを頬張る。
まずフランシュ・コンテの代表的チーズと言ったらやっぱりコンテ。正式名称にスイスのグリエールの名が入っているだけあってグリエールに味も製法も似ている。ただコンテはAOC(原産地呼称統制)のチーズだけあって色々と製造条件が厳しいらしく牛乳も指定されているので市場に出るとお値段が高くなる。高いと言っても黒いダイヤモンドのトリュフではないからご安心をば。
私が好きなのは18ヶ月熟成したComteコンテ。ちょっとジャリジャリ感があってフランシュ・コンテの黄色いワインに良く合う。グリエールのようにちょっとした苦味もたまらない。コンテは高いし、日本でチーズは賞味期限が短いからあまり日本では売ってないらしい。だったらフランスに来たら是非コンテをご賞味あれ。

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[084]フランシュ・コンテ案内

ディジョンからローカル線で1時間強にあるフランシュ・コンテ地方はフランスというよりもスイスのよう。すぐ隣がスイスでこの付近に住む人は国際線の飛行機に乗る時はパリよりもむしろ越境してジュネーブ空港へ行くというもの頷ける。首都ブザンソンの駅前にある花時計はジュネーブの英国庭園内にあるそれにそっくり。また町並みもジュネーブやローザンヌのよう。
フランスにありながら歴史に翻弄されて外国領土になったり言語を変えられたという点では、アルザス・ロレーヌ地方が有名だけどここよりも先に翻弄されたのはこのフランシュ・コンテでした。ここはスペイン領だった事もあるしスイス、ドイツになったこともあり。スペインというのは意外や意外。でもブザンソン市街にある古い建物にはスペインの雰囲気を漂わせるお洒落なものが幾つもあり納得。南仏ほどに暑くもないのに広々としたテラスカフェが広場にあるのはやっぱりラテンの名残りかな。

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