私が住んでいるアパルトマンは私にとって最高の立地条件が整っています。まず駅まで徒歩10分、勤務先まで徒歩15分、語学学校まで愛用のチャリをかっ飛ばせば20分位というもの。市街のレストラン街やカフェにもそれ程遠くないから少々夜遊びしても歩いて帰れる位に近くて安全。
元メイド部屋だったのを改築したらしく、12畳位のスペースに簡易キッチンと簡易シャワーと簡易洗面所が全て納まっている。機能的だけど、ちと辛い。もう少し家賃を出せば広い二間の所には移れる。経済的にも可能だけど、やっぱりここが好き。私も10代の頃に米軍基地でメイドをしていた時代があり、この部屋にいるとあの頃のファイトと勇気が湧いて来る。
ここが好きな理由は他にもあり。まず、フランス人の割には大家さんが良い人。やれ停電だ、内側からの鍵が開かなくて外に出れない、大事な会議に出席出来ないと電話するとすぐに飛んで来てくれる。それを周辺の日本人の知り合いに言うと「あっぱれ。その大家さん」と言ってくれる。確かにうちの大家はすごい。すごく面倒見が良いので他の日本人の店子の苦労話を聞くと私はラッキーと思う。
[073]ロワールの城巡り
ロワール地方のことを「フランスの庭」と言うけれど城巡りをするとそれに頷ける。確かに庭園も多いしまたそれがフランス庭園の集大成のよう。城巡りをしても庭にはあまり立ち寄らない観光客が多いと聞いているが、庭園巡りはセットメニューであるべきと私に教えてくれたのは田辺保著の「ロワール川流れのままに」。
庭園巡りの意義とその楽しさを余すことなく紹介するこの本はロワール城巡りの前に是非一読してもらいたい。城にまつわる人間模様盛りだくさんのエピソードを思い出し笑いしながら行ける。ただ有名だ、世界遺産だと言うよりもこれらの城には生き生きとした物語があり、サヴィーネ夫人が著したヴェルサイユ宮廷並みのドラマがある事を知るでしょう。学校では他国の歴史、それもフランス史なんて詳しく学ばないから。読んで訪れれば自分もその歴史の登場人物の一人になってしまいそう。