最近再びアルザス地方に行く機会がありました。この地方はクリスマスマーケットが有名だから冬に行くところと思われがちですが、いやいや、夏だって楽しい、美味しい地方です。
夏のアルザス地方、郷土料理を楽しむのなら私はこう行く。食前酒はCremant D’Alsace(クレマン・ダルザス)これはシャンパンと同じ製法で作った発泡性ワイン、ピノ・ブラン種で出来ていてシャンパンやクレマン・ド・ブルゴーニュよりもややほのかに甘い感じがします。
発泡酒がどうも、というのなら同種の普通のワインはどうかしら。ブルゴーニュでは黒葡萄のピノ・ノワールで美味しい赤ワインですが、白葡萄のピノ・ブランのワインはアリゴテ同様に軽くちょっとワインをというのにはお誂え向きです。この地方以外ではピノ・ブランをグラスで飲める店はあまりないのでこの機会にどうぞ。
この地方の郷土料理、シュークルートやベックオフは冬の料理。食べるだけで汗だくになりそう。やっぱりここはさくっと、Coq au Riesling(コック・オウ・リースリング=雄鶏の白ワイン煮)と行きませんか。リースリングはドイツワイン品種としても有名だけど、甘口ワインの「リープフラウミルヒ=聖母の乳」や「マドンナ」で知られるけど、アルザスのリースリングは甘さ控えめのややドライ。ブルゴーニュではコック・オウ・ヴァンと言い赤ワインで煮込みますが、こちらは白ワイン。クリーミーなソースがこの地方のパンとこのうえなくマッチする。
[129]アルプス地方の味
初めてフランスに来たのは1987年の9月、場所はアルプス地方オート・サヴォア県。私の住んだ寮の5階の部屋からは目の前にサレーヴ山というロッククライミングではちょっと名の知れた山が見えた。アルプスは私のフランス生活の出発点だからここに対する思いは特別。
17年ぶりにアルプス地方へ行った。行ったのはサヴォア県のサン=ソラン・ダルヴズというスキーリゾート。アルプス地方は世界的に有名なスキーリゾートが多いけど、夏場まで観光客を集客できる程に魅力があり設備が整った場所はやはり一部に限定されているような気がする。この村もそう。海抜1600キロ以上の高山で景観は良いのだが、冬季のスキーシーズンに合わせた設備はあるけれど、夏山を楽しませてくれる設備が少ないぞ!スイスなら夏山に合わせてハイキングコースもしっかりしてるしそれなりの観光客集客の努力してるよ。ここも頑張ってよ!!!!