ブルゴーニュ南部のワイン産地が元気いいぞ!ボーヌから南にボージョレに向かうまで続くコート・ド・ボーヌやコート・シャロレーズ、マコンは美味しいワインを造るけれどどうしてもボーヌまでの著名ワイナリーに押されていまいち知名度がそれ程ではないという印象を受けます。近年は新世界と呼ばれる南米や東欧、豪州や米国の安価で美味しいワインの影に追いやられている感じさえも。しかし、この地区の造り手が立ち上がった。
最近のフランスはとにかく「トレッキングブーム」らしく森だけでなく葡萄畑の中も歩く団体を良く見かけます。数年前に船の事故で足を悪くした私もジョギングの代わりにトレッキングにはまっています。葡萄をつまみ食いしながら歩きます。ボーヌから南に20キロ程の所にあるノーレイ村では毎年開催している Cep au Verre「葡萄の苗木からグラスまで」という夏祭りの一環に試飲トレッキングを今年から入れだした。定員は80名、第一回目の参加者は76名というから結構なものでした。参加費は僅か10ユーロ。
[127]ワインで村興し【1】
この通信局でも幾度か夏になると「グルメ歩け歩け大会」のようなワインと郷土料理を掛け合わせて楽しむハイキングのようなイベントがあることはご紹介済みですが、この手のイベントはワインの造り手のプロモーションになるだけではなく村興しにもなるという事で最近は新規参入の村が増えて来ているようです。
フランスワインの有名どころと言えばブルゴーニュ、ボルドー、アルザス、ロワール、ランドック、プロヴァンスと大まかに地方が浮かびますが、では、各地方の銘醸ワインの村と言えば、ブルゴーニュならシャブリ、ヴォーヌ・ロマネ、ボルドーならサンジュリアン、サンテミリヨン、ポイヤックとちょっとしたワインファンならここも浮かぶはず。
では、生産量も少なく、大した観光名所にもない、でも素晴らしいワインを造る隠れた銘醸地はどうすれば良い?という事でオラが村のワインをもっと知ってもらうには村まで来て試飲してもらうっさ、と始めたのがブルゴーニュ、ラドワ村のバラードグルマンであり、アルザス、シェールヴィラー村のサンティエールグルマンです。これらの村の成功に学び、ブルゴーニュ地方南部、サントネー村の造り手たちが立ち上がった。