その独特の味(シェリーともウイスキーとも取れる)からのせいか、日本ではあまり馴染みのないヴァンジョーヌ、黄色いワイン。このワインを代表とするジュラワインの中心地アルボワはブルゴーニュワインの中心地、ボーヌに匹敵する位に町中にワイン関係の店が続き試飲出来るカーブも多々とあり。
ボーヌの場合はプチトランがあってそれに乗れば城壁の外にある葡萄畑を見れるけれど、ここではプチトランもなければ畑もそう近くない。中心のリベルテ広場からGrand Rue沿いに歩けば山肌に栽培されている葡萄畑が見えてちょっとしたパノラマ。
アルボア駅は無人だし、駅付近にも民家が数件(でも花で飾られていてとても綺麗)。だからこんなところがジュラワインの中心地かなと意気消沈するのはまだ早い。Centre Villeの看板を見ながら徒歩15分で町の中心地。途中、パスツールの家を通ります。ワクチンを作った名医の血液学者の彼は葡萄が腐り御酢になるのを防ぐ醸造方を考え出したワインにとっても名医。彼が生まれたのは同じフランシュ・コンテ地方のドール、でも育ったのはこのアルボア。彼はきっとジュラワインの一番の愛飲家で理解者だったのでしょう。
[081]ディジョン運河公園
既に何度か紹介していますが私が勤務する会社は、ホテルバージ(滞在型観光船)と呼ばれるタイプの船でフランスの河川や運河をクルーズする会社です。本社はディジョンにあるけれどうちの船はフランス各地をクルーズしているから全てがディジョンにある訳ではなく数隻ならあります。
私は海外で仕事をすると水に関係する勤務地が多く、以前はレマン湖が見え、ヴィクトリア港が見えたりと船や港、水が見えるところばかり。何かの縁なんでしょうね。日本を出るまでは山に囲まれた所だったのに。海は好きでないけれど湖や池は大好き。運河が今一番のお気に入りの水辺。
運河が好きな理由には潮流がないこと。いつも静かだし海のようなベトベト感がない。特に会社の傍にある運河はうちの会社のような観光船以外にもたくさんのプレジャーボートや個人所有のハウスボートがあったりして綺麗。私はここをひそかに「ディジョン葉山」「ディジョン江ノ島」と呼んでいる。まぁ葉山や江ノ島とは全く比較にも成らない位に小さな港ですが、一応に港。