[334]健康第一(2)

にも書いたことがありますが、海外生活で一番心配なのは突然の病気や怪我。貧乏は耐えられてもこれら二つは耐え難く、生活は切り詰められても健康はそうにも行きません。一応には気を遣っているものの、やっぱり人生も平均値の半分以上を生きたせいか、あちらこちらにガタが。そうなっていしまった以上、メンテナンスに努力をしなければ。海外では医療費が高い上に保険もイマイチ複雑なんです。
例えば日本なら社会保険にあたるSECUセキュ、治療費の一部を国が負担してくれる点は日本と一緒だけど、日本のように個人が全体の一部を負担するのではなく、こちらでは個人が全体を負担し、清算書をセキュのオフィスに郵送し7週間後に払い戻しが来るというのです。つまり受診するまえにある程度の費用を持っていないと治療すら受けられないのです。清算書の郵送が遅れると払い戻しも遅れる、そして払い戻しの額も大したことないというのが事実。
フランスではかかりつけの内科医を指定することが義務付けられています。その医者からの診断書なしに専門医に直接行くと、このセキュの払い戻しがないという事もあります。眼科、歯科、婦人科のような特殊専門医は別ですが、でも外科に行く前にまず掛かりつけの内科の診断書という流れです。ですから治療を受けるとき、まず掛かりつけの内科医に予約を取ることから始めます。先生が夏休みとかの休暇シーズンに入って不在だと大変。
急病の時はSOS何とかというその専門へ行けるけど、そうでない場合は掛かり付けが戻るのを待つか他のお医者様の所へ。でも他だと診てもらっても、やっぱりその先生の処方箋をもらっていつもの先生の所に戻らなければなりません。私の掛かり付けだから。ただ診て貰うだけでも基本料金の25ユーロに対する保険の払い戻しは7ユーロとかそんなもの。それも1ヶ月とか2ヶ月あとで忘れた頃に口座にはいっている。
セキュリティーソシアル(社会保険証)のカードを行きつけの薬局に登録すると保険適用のものについてはその場で支払う必要がないと聞きます。気の利く薬局は登録してなくても代理に手続きをしてくれるので、そこで薬を購入すると保険適用後の価格で買えます。処方箋とは関係ない薬品については、モンパルナスやオペラ座の格安薬局で購入。後は中華街の漢方薬局があるから大丈夫。でも普段から薬の代わりに中国茶やハーブティーの摂取で予防に余念がありません。
夢路とみこ
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[333]パリの食事処 後編

前回の続き〉
ここで映画のワンシーンなら見知らぬ男女が相席になって恋も芽生えるのでしょうが、現実では、ベタベタカップルの隣で食事中は一口食べたらキス、一口食べたらお手てニギニギという事や、口には戸が立てられないオバタリアン二人組み(外国語だったら尚更の騒音)ってのもある。
気分が悪くなって席を立ちたくなるのは悪臭のする人、国に寄っては食文化の違うせいか体臭がものすごい人もいるし、またそれ以外では観光で来ている日本人で外国で日本人に会いたくないという態度が見え見えの人も相席にはなりたくないですね。むしろ現地に住んでいる人と相席になってラッキーと思ってくれる人であればこちらも親切心を持って観光アドバイスをしてあげる気にもなれるんですけど。とにかく私たちは上の階に席を取ることになりました。
巨大ブラッスリーとなるとギャルソンの数も多いけどテーブルの担当もしっかりと決まっているので、自分のテーブルの担当でないと何もしてくれない。メニューも持ってきてくれなければ、注文も取りに来てくれない。またギャルソンがフレンドリー過ぎても困りもの。あちらこちらのテーブルで愛想を振りまいている分、配膳は遅いわ、注文は揃わないわで。
サービス料込みとなっていてもそれが給料にそれ程影響を及ぼさないので彼らにとってはぐうたらしていても、一箇所のテーブルで愛想振りまいていても給料はほぼ一緒。だったら好みの女性客のテーブルでデレーとしたいギャルソンはデレーとしています。ウエイトレスもそう、知り合いが来ると仕事そっちのけでお喋りに花が咲いています。年配のウエイトレスは配膳そっちのけで話し相手をするのも仕事の一部だと本当に思っているからどうしようもない。これもこの国の食文化と言えばそれまでなんですけど。
上の階から下を眺めるとこのブラッスリーの巨大さが実感できます。でも上に席を取る利点はこの「実感」だけでしょうね、たぶん。だからやっぱり下の席の方がいいわ。この店は料理を目当てに来る人はいるのでしょうか。でも、この店の売りは昔ながらの大衆食堂料理とその雰囲気と懐かしのメニューじゃないかな。そして単品のどれもが安く、前菜+メイン+デザートを食べてもシャンゼリゼのお洒落な店のメイン一皿よりも安い事がメリットです。
こちらもご参考にどうぞ
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/58033659.html

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