旅行中の食事で困るのは日曜日と月曜日。カトリックが色濃いこの国の日曜日は家族デー。家族揃ってご飯というのが多いのでレストラン従業者も休みを取るのが多く、また休んでも結局家族サービスで休みが休みでないから月曜日もお休みというのは少なくありません。忘れてはいけない、ここはおフランス。コンビニ、24時間営業の飲食店と消費者天国の日本とは大違い、勝手が違う。
味にこだわりを持つ旅行者は屋内市場、Hallesへ行くべし。そこは日も月もやっている。ここにはお惣菜屋、ロースト肉屋、チーズ屋、パン屋、ワイン屋があります。ブルターニュらしいと私が感動すらしたのはクレープ屋を見た時。チーズ屋で買ったTomme de Nevet aux argues(わかめ入りのトムチーズ)には「そこまでするか」と苦笑さえも。わかめのジャムもこの地方の特産品。リンゴだけの専門店があるのもこの地方らしい、そこで買ったリンゴのお酒、シードルは絶品。葡萄がなくても林檎あるさ。
場内乾物屋、Monde Saveursにはこの地方特産品の横綱、ゲランドの塩、それもワカメ入りとスパイス入りが計り売りで買えたので塩に拘る私は早速購入。この地方在住日本人、小林コリンさんが書いたゲランドの塩の本に感動し、パリでこの塩を見つけて以来、南仏カマルグの塩同様に私のお気に入りの塩。
[118]カンペール散策
コルシカに並んで独立意欲旺盛なブルターニュ地方の中でも特にその意識が高いのがこのカンペールだそうです。その所為でしょうか、町中になる標識や通りの名前は仏語とブルトン語の2ヶ国語表記。フランスにいながら一種の異国情緒が味わえるのはこれが公用語で私立の語学学校でもこれが学べる位に日常化しているせいかしら。
カンペールの市内地図は観光局にありますが有料の1ユーロ、ホテルなら無料。町中をオデッセイ川が流れたくさんの橋があり景観がとてもロマンチック。この町を知るならば2泊3日を提案。到着した当日はひたすら町中を歩くこと。市内地図で黄色くなっている通りは観光地らしい場所で昔ながらの家屋やお土産店が並んでいて「見るだけ買い物」でも楽しいところ。
ブルターニュは雨と風の都。だからここはフランスのアイルランドと呼ばれる位に緑が美しい。でも雨風を想定しての旅支度が必須。雨の中の散歩も楽しいけれど寒くなったらサン・コランタン大聖堂見学にどうぞ。古くからカトリックが根ざし、宗教建築物の数と豪華さに関すれば総本山のバチカンをも凌ぐ様なフランスの大聖堂一群。教会なんて皆同じと言わずに是非立ち寄ってみて。