秋から来年の春にかけて船のシーズンが終わると私の仕事も少しは余裕が出てきて週末も自分の為の時間が出来ます。冬の楽しみはワイン祭り、友人達とテーブルを囲んでワインを思う存分楽しむこと。この時とばかり張り切ってワインの買出しに出かける。造り手もこの時期は忙しくないから喜んで迎えてくれる。
ディジョンからバスでも行けるFIXIN(フィッサン)村はジュヴレイ・シャンベルタンの手前の村。ここには日曜日でも見学試飲が可能なワイナリーがあり格好の週末カーブ巡りとなります。私の愛用しているワインのミッシュラン本みたいなアシェットのワインガイドにも紹介されているジョリエ・ペール・エ・フィスのカーブは圧巻です。この村のプルミエ・クリュの畑でも、このワイナリーが独占で作っているクロ・ド・ラ・ペリエールは最高と記述されているけど、この記述は嘘でなかった。私はソムリエでないし、ワイン専門家でもないから味については人それぞれの好みもあるだろうからここで薀蓄を言いませんが、わざわざブルゴーニュまでワインを飲みに来たならここへ寄ってよ!と一言言いたい。
[138]ようこそ日本へその3
1年ぶりに帰国したら面白いポスターを見かけました。「パリ行くのやめた。凱旋門より雷門」という国内旅行を奨励する宣伝なんでしょうけれど、「うまい!」と思いました。凱旋門と雷門、さてその規模を考えると比べ物になるかなとも思いきや、日本の良さをもっと発見すべきとも感じ入りました。
外の世界に憧れるのは東西南北皆同じ。フランス人だって日本に憧れる。でも果たして私達は充分に日本の事を知ってる?説明出来る?現在のフランスで「フジヤマ、ゲイシャ」何て言う人はさすがにいませんが、ヌーヴェル・キィジーヌの発端となった懐石料理や江戸前寿司が平均的な毎日の食卓だと思っている人は少なくありません。カラオケが日本から来たものであると知らない人は多く、中国の老酒と日本酒はみーんな「サケ」で同じものだと思っています。