ブルターニュは秘境らしい、でもそれは多分、大西洋に面したフィニステールの方を意味するのでしょう。そんなことも知らず「秘境、秘境」と日本の屋久島みたいなものを頭に描いてレンヌに来たからちょっとがっくり。到着したのはディジョンよりもはるか都会でメトロと市内バスが網羅する学園都市がそこに。ここは観光で来るよりも留学などの長期滞在の方が合っている気がした。長く住めば住むほどその良さがにじみ出るような味わいのある町のような気がした。
市内にレンヌ大学がありキャンパスが2つ、日本からの留学生も多いと聞く。1967年レンヌと仙台市が姉妹都市提携しているというのが理由なのかもね。キャンパスの近くに2週間から滞在可の家具付アパートがあるのもさすが学園都市らしい。また市内にはレンタル自転車があって短期の語学留学でも快適なジモティ暮らしが出来そう。
町中には運河が流れ船もちらほらと係留していています。フランスはガリア時代にローマ軍が物資運輸のために運河の基礎を作りそこから都市が繁栄したと聞いていますが、現代にも残るそれを見るたびにこの国の偉大な歴史を感じます。
観光スポット代表のタボール庭園はバラ園が有名らしいけどバラの開花の季節以外はただの広い庭。今の季節はチューリップが綺麗でした。横浜で毎年開催されるチューリップ祭りの方が種類いっぱいあるかな、とも思いきや。でも散歩には格好の庭園ですし、昼寝にはもってこいでした。
[116]サンデーブランチ(1)
フランスはカトリックの国だから日曜日は安息日で基本的には教会へ行き、その後は家族や親しい人と一緒にお洒落して外食ということがあります。日曜だと選択肢が少なく定食の価格もやや高くなるというのもありますが、せっかくの日曜日だものサンドイッチよりちょっとお洒落なランチを楽しむのも旅行の醍醐味なのでは?
ディジョンにあるノートルダム教会傍にあるカフェレストラン「メゾン・ミリエール」は歴史的建造物に指定されているので格好のお写真スポット。すぐ傍にはこの町のシンボル、シュエット(幸福のふくろう)がありますので左手でふくろうの頭をなでなでして下さい。無事な帰国と幸せを約束してくれます。ふくろうは知恵の神とも言われます。知恵の欲しい人は他の観光客に混じって行列になろうとなでなではお約束。
90年には映画「シラノ・ド・ベルジュラック」がここで撮影されたことがお店のガラス窓に掲示されるポスターが示します。この店は1階がカフェとお洒落な小物のブティークで2階がちょっとカントリーな雰囲気が素敵なレストラン。壁にはディジョンを題材に描いた物が幾つか掲げてあるのにこの町への愛情を感じます。
ランチはア・ラ・カルトもありますが、私が注文した日曜日の定食(Menu)は16ユーロ。平日の定食ならももっと安い。1階の喫茶室は格好のアフタヌーンティーの場所。