ディジョン中央市場の向かいにある店、La Theiere(ラ・テイエール)はチュニジア風のSalon de the(サロン・ド・テ、喫茶店)です。
店内は地中海を感じさせるブルーとチュニジアの柔らかな陽の光を感じさせBGMはアラブ風ロックや歌謡曲。その歌い方にこぶしを利かせるせいか日本の演歌をちょっとJAZZYにした感じです。ここはご近所に住むアラブ系おじさんたちの社交場。でも市場帰りの買い物客でここに立ち寄り一杯お茶して行く人や食事をして行く人達の中にはフランス人も多く、やはり彼らにとってもこの店はエキゾチックなんでしょう。
ここではアラブ風喫茶が楽しめます。お茶はミントティーをかなり甘くして濃縮した味。はじめて飲むと何だかチューインガムを飲んでいる気がします。慣れると結構クセになります。お茶は小さなティーポットに入れて運ばれてきます。ポットを高めに上げて滝が落ちる様に豪快に注ぎます。だから甘いミントの香りが鼻の前に広がり食欲をそそります。
[051]バーランチのすすめ
仏語でMange Tout(マンジュ・トゥ)とは全部食べれる。という名前のさやえんどうのようなお豆のこと。ディジョンのRue Monge、モンジュ通りにこの言葉をもじったバーがあります。店の名は、Mange Tout(マンジェ・トゥ)ならずのMonge Tout(モンジェ・トゥ)。
この店はバーだから様々なメニューというのはありません。店内は常連のおやじが集まって井戸端会議をやっているから女性の一人旅ではちょっと入り難い気もしますが、そこは勇気を振り絞って堂々と入ってください。
毎日ランチタイムから閉店時間までPlat du Jour(プラ・ド・ジュール、本日の1品)が食べられます。7.50ユーロで1/4dlのワイン付き。有名なワイン産地、ここブルゴーニュにいるのに料金が安いせいか南仏の安いワインが出ます。ワインは正直なところあまり美味しくありません。むしろビールの方が美味しそうなのが幾つかあり、Bier d’Abbey(ビエール・ダベイ、修道院のビール)でも注文した方が賢明かも。
この値段だし、このワインだからあんまり美味しい物が出ないのでは?と最初は私も不安に思っていました。ところがどっこい、さすが美食の都ディジョン、私をそう簡単には裏切らない。日本でもフランスでも常連オヤジがたむろする店は安くて美味い。