[156]お静かにお願します!

今はフランスで日本人観光客にこちらの観光プロモーションを仕事にしているけれど、その先にある私の憧れの職業は外国人向けの日本観光ガイド。日本も最近は「ようこそジャパン」というキャンペーンもして観光国ニッポンを頑張って紹介している。とてもたのもしい。
東京でオフの日に「はとバス」の英語ツアーに参加してみた。私の憧れる職業に就くガイドはどんな仕事振りなんだろうと興味津々だったから。もちろんその期待は全く裏切られる事無くプロの仕事を見せてもらった。ガイドという仕事は語学達者だけでは勤まらない、それ以上に必要なのは異国の地を訪れる旅人にどれだけ快適でわかり易い情報を提供するかというもてなしの心が重要。それは日本でもフランスの観光でも一緒。

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[155]浪花ブルゴーニュ

その昔、パリが大嫌いだった。仏語が喋れても下手だとしかめっ面するし、人が冷たかった。スノッブなイメージもあったし、陰険だとさえも思った。でもフランスでもバブル崩壊の期や9.11の事もあってパリから観光客が減りカフェやホテルが慌て出した。そのせいでしょうか、最近のパリは温かい。英語で道を聞いてもきちんと返してくれる。人が親切になって来た。そして今の私はパリに夢中。ブルゴーニュの田舎暮らしに疲れたときはふらりとパリに出かけ刺激を得る。副都心のデファンス地区から戻ったらバリバリよぉ!
嫌いだと思った町に夢中になる、私が大人になったのか、町が成熟してくれたのか。この現象は大阪にも言える。私を大阪に惹きつけた最大の理由は、「料理」、つまりここは食事がとっても美味しいと言うこと。私は大阪と東京の「料理」にディジョンとリヨンの関係を見た。ディジョンの美食が庶民的なものに対し、リヨンのそれは精巧な技術を施した皿の上の芸術であるように、大阪ごはんはありきたりな料理がずしんと胃袋に訴えてくれる、そして東京ごはんは、皿の上のステンドグラス、つまりちょこちょこと彩りよく並びそれが完全な調和を描いてる。

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